第3回ドット・フォース会合
(概要)
(4月23、24日 於:シエナ(伊))
平成13年4月24日
1.開催及び参加者
4月23-24日、シエナ(イタリア)にて、デジタル・オポテュニティ-作業部会(ドット・フォース)第3回会合が開催された(議長:イタリア)。 ドット・フォースは、昨年7月のG8九州・沖縄サミットの際に発出された「グローバルな情報社会に関する沖縄憲章」に基づき、国際的な情報格差(デジタル・ディバイド)の解消に向けた具体的行動を検討し、本年のG8ジェノヴァ・サミットまでに報告を提出するために設立された組織である。今回の第3回会合には、G8の政府(我が国よりは、石川外務省経済局審議官他)、ビジネス、非営利団体関係者、EU、途上国(ボリヴィア、ブラジル、エジプト、インド、インドネシア、セネガル、南ア、タンザニア、(中国は欠席))、国際機関等(世銀、国連開発計画(UNDP)(以上、共同事務局)、国際電気通信連合(ITU)、国連経済社会理事会(ECOSOC)、国連教育科学文化機関(UNESCO)、国連貿易開発会議(UNCTAD)、経済協力開発機構(OECD))、国際的ビジネス団体(世界経済フォーラム、GIIC(GBDeは欠席))の代表が参加。
2.会合概要
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報告書(行動計画)
報告書の中心課題たる「行動計画」が重点的に話し合われた。途上国のe戦略立ち上げ支援、専門家のプール(政策セクター)形成、アクセスの拡大、人材育成、民活、ローカル・コンテンツ育成、感染症対策へのICTの活用など9つの分野で共同行動について議論し、合意に近づいた。
なお、行動計画のフォローアップについても議論されたが、結論は出なかった。
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(2) |
報告書(第1~3章)
討議の時間がなかったため、最終案については、ネット上で議論することとなった。
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(3) |
ドット・フォースの将来
政府メンバーには、シェルパの判断に委ねようとの意見が強かったのに対し、途上国、NPOの間には、モメンタムを維持してドット・フォースは活動を継続すべきであるとの意見が多くあった。
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3.報告書構成
(1) |
報告書
序章:ドット・フォース創設の経緯
第1章:挑戦 - ITが提供する機会をすべての者に(旧第1章)
第2章:挑戦への対処ドック
第3章:行動のための優先事項(旧第4章)
1.政策、規制、ネットワークの環境整備の促進
2.相互接続性の向上、アクセスの拡大
3.人材育成、知識の創造及び共有
4.コンテンツ及びアプリケーションの開発
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(2) |
行動計画(報告書第4章として挿入予定)
1: |
途上国及び新興国における国家e戦略の策定支援 |
2: |
ICT案件へのODAの優先的適用及び多数国間のイニシアティヴの調整 |
3: |
利害関係者の共同イニシアティヴによる接続性の向上、アクセスの拡大及び費用の引下げ |
4: |
人材育成、知識の創設及び共有 |
5: |
貧困削減を含む持続可能な経済発展のための起業家精神の育成 |
6: |
ICTsが提起する新たな国際的政策及び技術的事項に関する討議への普遍的参加の確立及び支援 |
7: |
LDCのICT活用のイニシアティヴの確立及び支援 |
8: |
保健及び感染症対策におけるICTの活用 |
9: |
ローカル・コンテンツ及びアプリケーション支援のための国内的及び国際的努力 |
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4.今後の予定
早期に報告書を完成させ、5月中旬を目途にシェルパに提出予定。