造船業における正常な競争条件確立のための特別交渉グループ(SNG)特別会合の概要
日時: |
平成15年10月21日 業界ヒアリング、 22日 SNG特別会合 |
場所: |
東京 |
参加国等: |
ドイツ、オーストラリア、カナダ、中国、EC、韓国、デンマーク、日本、ノルウェー、オランダ、フィリピン、ポーランド、ルーマニア、台湾、トルコ、日本造船工業会、欧州造船工業会、中国造船業、韓国造船工業会、日本船主協会、中国船主会、船舶ブローカー(Clarksons、Simpson Spence & Young)、国際海運集会所(計:15ヶ国・地域及び10団体)
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特別会合のポイント
1.業界ヒアリング
(1) |
造船業界
業界により、加害的廉売は公正かつ自由な市場を歪曲するものであり規律が必要という立場と、政府助成措置を規制すれば加害的廉売の発生は防止でき、また、船舶は一品生産であり加害的廉売の証明が困難等の理由により規律は不要との立場が拮抗しました。
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(2) |
海運業界
現在の低船価で推移している世界造船市場は、海運業界にとっては歓迎であること、94年造船協定の船価規律にある対抗措置(貨物の積み卸しの禁止)は不適切であることなどを理由に基本的に規律導入には消極的との意見が示されました。
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(3) |
船舶ブローカー
船舶価格は自由な競争に任されるべき、恣意的な規制は造船市場に悪影響があるとの見方が多数を占めました。
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2.SNG特別会合
上記業界ヒアリングを踏まえ、政府間での討議が行われたが、加害的廉売規律が必要であると主張する国と、助成規律を厳格に適用すれば加害的廉売の規律は不要であるとする国対立し、最後まで合意に至りませんでした。
議長より、加害的廉売規律を不要とする国が指摘する問題が起こらないような形で、加害的廉売に関するエレメントのみからなる文章を事務局が作成し、これに基づき次回SNG会合で議論しては如何との提案があり、右案を留保する国もあったが、次回の第4回会合で、補助金規律とともに同文章に基づき加害的廉売規律についても検討することとなりました。
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