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経済
OPEC定例総会概要
第119回OPEC定例総会の結果(速報)

平成14年3月18日

 2002年3月15日、ウィーンで開催された第119回OPEC定例総会の結果、次の通り。

1.合意内容(ポイント)

(1) 先行きの不透明さ及び第2四半期の季節的な低需要に鑑み、2001年11月及び12月に行った2002年6月30日までの合意(:OPECが、全体の生産量を更に150万バレル/日削減するという措置を2002年1月1日から6か月間行うという決定及び右の確認)に対する強いコミットメントを強調するとともに、完全に遵守し続けることへのコミットメントを表明した。更に非OPEC産油国・輸出国に対し、市場の安定化のための取組に協力を続けるよう促した

(2) アンゴラ、メキシコ、ノルウェー、オマーン及びロシアが行った(減産の)約束に対し、改めて謝意を表明するとともに、原油市場の安定化のためにOPECが行っている取組に対し、これらの国がこれまで行った貢献を認識した。

(3) 世界経済の回復の好ましい兆候及びその石油市場に対する影響に留意した。

(4) 石油市場の安定化のために、OPEC諸国及び非OPEC産油国がとっている行動が市場に与えている肯定的な影響に留意した。

(5) 市場の動向を注意深くモニターし続けるべきということにつき一致を見るとともに、状況をレビューするために、6月26日に臨時総会をウィーンにて開催することを決定した。

(6) また、次回定例総会は2002年9月18日にウィーンにて開催予定。


2.記者会見概要

(1) OPEC側(ロドリゲス事務局長及びルクマン議長)は、今後のプライスバンド制の発動に関して、プライスバンド制はOPECが原油価格安定のために使用可能な手段の一つに過ぎず、これを使用することが最良の措置であるかどうかについては、その時々の事情を勘案しつつ加盟国が判断することであると述べた。

(2) (イラクへの軍事行動の可能性とその際の原油供給量に与える影響如何との問に対し、)OPEC側は、軍事行動の可能性の有無等についてOPECとしてコメントするのは相応しくないが、他方、仮にイラク等が輸出停止する事態になっても、現在OPEC諸国には700万~800万バレル/日の余剰生産能力があるので、供給面での問題は生じないと述べた。

(3) OPEC側は、ロシアのみならず、全ての主要産油国と協調体制強化を模索しており、その一環として種々のセミナーや意見交換の機会を計画している旨明らかにした。

(4) OPEC側は、世界経済及びその一部をなす原油市場の動向は予測不可能な点が多く、OPECとしては、その時々に最良の措置を検討することとしているが、OPECは世界の原油の32%を生産しているに過ぎず、原油市場の安定についても非OPEC産油国の協力が不可欠であると述べた。


3.石油市場の動向

 今回の定例総会にて6月末までの現行生産枠(2,170万バレル/日)の維持が決定されたが、同決定内容について石油市場は既に折り込み済みであったことから、15日のWTI原油価格は結局ほぼ前日並みの24.51ドル/バレルで取引を終えた。(前日比▲0.05ドル/バレル)

4.評価

 これから石油非需要期である第2四半期に入る中、今後の石油需要の回復、OPEC諸国の生産目標の遵守状況、非OPEC産油国の減産の達成状況、米国によるイラクへの軍事行動の可能性等が石油市場に与える影響につき、引き続き十分注視していく方針


1.OPEC各国(イラクを除く)の生産枠

(単位:千バレル/日)

  今回合意生産枠 現生産量(注1) 余剰生産能力
アルジェリア 693 770 230
インドネシア 1,125 1,120 130
イラン 3,186 3,330 570
クウエイト 1,741 1,820 580
リビア 1,162 1,270 180
ナイジェリア 1,787 1,910 290
カタル 562 570 180
サウディアラビア 7,053 7,190 3,310
ア首連 1,894 1,910 590
ヴェネズエラ 2,497 2,550 600
(イラク) - 2,460 340
合 計 21,701 22,440
(含むイラク)
24,900
6,660
(含むイラク)
7,000

注1 2002年2月の生産量(IEA月例オイルレポート)



2.主要非OPEC産油国の生産状況

(単位:千バレル/日)

  現生産量(注2)
ロシア 7,280
ノルウェー 3,290
オマーン 910
メキシコ 3,600
アンゴラ 870
合 計 15,950

注2 2002年2月の生産量(IEA月例オイルレポート)





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