[15]セントクリストファー・ネーヴィス

1.概   説

 セントクリストファー島とネーヴィス島からなる、人口約4万人、面積(約260km2)とも中南米諸国の中では最も小さい国である。83年に英国から独立した。80年以来の連立与党(国民行動党(PAM)とネーヴィス改革党(NRP))が95年7月の総選挙で敗北し、セントキッツ・ネーヴィス労働党(SKNLP)のダグラス党首が首相に就任した。ダグラス政権は、2000年3月の総選挙でも勝利を収めた。外交面では、カリブ諸国及び英国との関係が緊密である。
 経済面では、農業、特に砂糖生産に依存してきたが、近年の経済多角化政策の下で、農産物の多様化、観光業の育成が進められている。90年代に入り、観光、農業、製造業が高い伸びを示し、比較的高い成長率と低い物価上昇率を維持している。2002年のGDP成長率は、2001年9月の米国同時多発テロ事件による欧米からの観光客数の減少の影響もあり、-2.5%となった。
 我が国とは85年に外交関係を開設した。93年より開始された日・カリブ協議(カリブ共同体諸国との政策対話)等を通じ、二国間関係は強化されつつある。2000年11月に東京にて開催された第1回日カリブ閣僚レベル会合には、コンドァー副首相兼外相が訪日した。

(参考1)主要経済指標等
(参考2)主要社会開発指標

2.我が国の政府開発援助の実績とあり方

(1) 基本方針
 セントクリストファー・ネーヴィスは比較的所得水準が高く(2000年:6,660ドル/一人当たり)、これまで我が国の援助実績は多くない。
 技術協力では、87年度以来研修員を受け入れている。無償資金協力では、2000年及び2001年度に「バセテール漁業複合施設建設計画」(総額:9.48億円)を実施したほか、89、95及び98年度のハリケーン被害に対する緊急援助、92年度に文化無償、97年度以降は草の根無償資金協力を実施している。
(2) 2001年度の実績
(イ) 総論
 2001年度のクリストファー・ネーヴィスに対する援助実績は5.76億円。うち、無償資金協力は5.67億円(交換公文ベース)、技術協力は0.09億円(国際協力事業団(JICA)経費実績ベース)であった。2001年度までの援助実績は、無償資金協力は9.87億円(交換公文ベース)、技術協力は1.45億円(国際協力事業団(JICA)経費実績ベース)である。
(ロ) 無償資金協力:水産分野に対して実施。

3.政府開発援助実績

(1) 我が国のODA実績
(2) DAC諸国・国際機関のODA実績
(3) 年度別・形態別実績
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