[46]ルワンダ

1.概   説

(1) ツチ族主導の現政権は、ツチ族及び穏健派フツ族の人々を大量虐殺した旧ルワンダ軍及びフツ族過激派民兵を94年7月に武力で制圧し政権を獲得した。2000年4月に成立したカガメ現政権は、出身部族を示すIDカードの廃止、フツ族出身大統領及び閣僚の任命、地方選挙の実施、女性の遺産相続を可能とする遺産相続制度の導入、国民和解委員会、人権委員会及び憲法委員会の設置等国民和解、民主化のための努力を行っている。
(2) 外交面では、コンゴ民主共和国紛争に関して、ルワンダはウガンダとともに反政府勢力を支援して軍事的関与を行っている。
(3) 経済面では、農・牧畜業が基盤であり、GDPの約40%が農林業によって占められている。主要農産物はコーヒー、茶等(輸出収入の約50%を占める)であり、特にコーヒーは国際市況の動向に大きく左右されている。
 90年の内戦勃発以降、経済は壊滅的打撃を受けたが、94年の現政権成立後、国際社会よりの大規模な支援もあり、ここ数年マクロ経済指標にも改善が見られ、安定した経済成長を続けている(2000年の経済成長率は6.0%)。
(4) 我が国は、ルワンダから鉱物等を輸入し(2001年輸入額274百万円)、同国に自動車、鉄鋼板等を輸出している(同輸出額728百万円)。
 96年6月にはビジムング大統領が、97年4月にカガメ副大統領、98年10月にルウィジェマ首相が来日した。

(参考1)主要経済指標等
(参考2)主要社会開発指標


2.我が国の政府開発援助の実績とあり方

(1) ルワンダに対する政府開発援助の基本的考え方
 我が国は、94年の内乱以前は、食糧援助、食糧増産援助、教育等の基礎生活分野及び運輸等の基礎インフラ整備に対する無償資金協力や、通信・放送、工業分野等での研修員受入、青年海外協力隊派遣等による技術協力を行ってきた。現在、二国間援助の実施は草の根無償資金協力及び研修員受入れを中心に実施している。また、我が国は、UNHCR、UNDP、WFP及びICRC等の国際機関を通じた人道援助を積極的に実施している。
(2) 2001年度の援助実績
 2001年度までの我が国の援助累計実績では、有償資金協力56.41億円、無償資金協力258.96億円(以上交換公文ベース)、技術協力25.78億円(JICA経費実績ベース)の協力を行っている。2001年度は、無償資金協力0.68億円(交換公文ベース)、技術協力0.32億円(JICA経費実績ベース)を行った。
 無償資金協力については、食糧援助(WFP経由)のほか、草の根無償資金協力も実施している。
 技術協力については、研修員受入を中心に協力を実施した。
3.政府開発援助実績

(1) 我が国のODA実績
(2) DAC諸国・国際機関のODA実績
(3) 年度別・形態別実績
(参考)2001年度実施草の根無償資金協力案件
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