[37]ボツワナ
1.概 説
66年の独立以来与党ボツワナ民主党(BDP)が政権を維持し、99年10月に実施された国民議会選挙においてもBDPが第一党を維持している。
外交面では、南部アフリカ近隣諸国との友好平和路線を基調としている。南アフリカの民主化に伴い同国との関係の改善を進めているとともに、これまで南部アフリカ開発共同体(SADC)事務局所在国として積極的な南部アフリカ外交を展開している。
経済面では、ダイヤモンドがGNIの約30%、輸出総額の約70%を占めている。ダイヤモンド依存型経済からの脱却を目指している。第8次国家開発計画(97/98~2002/03年)は、経済多角化、雇用創出、貧困削減、経済インフラの整備等を内容としている。貿易面では、南アフリカとの貿易が最も重要であり、南アが中心となっている南部アフリカ関税同盟(SACU)にも加盟している。
我が国は、米国と並びボツワナ産のダイヤモンドの最大の得意先であるが、直接同国との取引が行われていないため、統計上同国からの輸入額は低くなっている(2000年度輸入額、294千円)。我が国は同国に対し、自動車、自動車部品等を輸出している(同輸出額、102,496千円)。要人往来面では92年3月にはマシーレ大統領が、98年10月のTICADIIに際しモハエ大統領及びマシーレ大統領がそれぞれ来日した。また、2001年12月のTICAD閣僚会合にはメラフィ外相が出席するため訪日している。
(参考1)主要経済指標等
(参考2)主要社会開発指標
2.我が国の政府開発援助の実績とあり方
(1) ボツワナに対する政府開発援助の基本的考え方
我が国は、ボツワナの一人当たりGNI(3,100ドル、2001年)が比較的高い水準にあることから、電力及び運輸分野における経済インフラを中心とした有償資金協力及び農業、行政、人的資源分野等での研修員受入れ、鉱工業・建設分野における開発調査等の技術協力、草の根無償を中心に援助を実施している。今後とも同国の民主化及び経済構造改革を支援すべく、援助を検討していく方針。
(2) 2001年度の援助実績
2001年度のボツワナに対する援助実績は7.56億円。うち、無償資金協力は3.16億円(交換公文ベース)、技術協力は4.40億円(JICA経費実績ベース)であった。2001年度までの援助実績は、有償資金協力132.46億円、無償資金協力は24.63円(以上交換公文ベース)、技術協力31.29億円(JICA経費実績ベース)である。
無償資金協力については、債務救済無償資金協力や草の根無償資金協力による協力を行った。
技術協力については、保健医療、商業経営、農業、教育等の分野における研修員受入れや青年海外協力隊員派遣による協力を行った。
3.政府開発援助実績
(1) 我が国のODA実績
(2) DAC諸国・国際機関のODA実績
(3) 年度別・形態別実績
(参考)2001年度実施草の根無償資金協力案件
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