79年8月のクーデターによりオビアン・ンゲマ政権が成立して以来、長期政権が続いている。周辺諸国の民主化の影響もあり、91年11月に複数政党制が導入され、国民議会選挙、地方選挙及び大統領選挙が実施されたが、選挙結果の透明性を巡り、野党との対立が続いている。また、同国においては、表現の自由の侵害や反体制派に対する人権侵害も伝えられている。
外交面では、善隣友好を基本に、先進援助国との友好関係増進に努める現実路線をとっている。85年にフラン圏に加入し、97年9月に仏語を第二公用語とする等フランスとの友好関係の強化を図っており、人権問題により悪化していた旧宗主国スペイン及び米国との関係は徐々に改善されつつある。また、中部アフリカ経済通貨共同体、中部アフリカ諸国中央銀行等の地域機構に加盟し、近隣諸国との協力にも努めている。
92年にビオコ島沖合いのアルバ油田で原油生産が開始されて以来、従来よりのカカオ、コーヒー、木材に加え、原油が新たに輸出産品に加わった。96年にはマラボ沖合のザフィーロ油田、2000年には大陸部沖のセイバ油田でも原油生産が開始され、一人当たりのGNIは、95年の380ドルから2001年には700ドルへ上昇しているが、国民大多数の貧困解消には必ずしも寄与していないとの指摘もある。
我が国は、赤道ギニアから木材等を輸入し(2000年輸入額4,286万ドル)、同国に自動車等を輸出している(同年輸出額1,176万ドル)。