(1) ニウエはニュー・ジーランドの属領を経て1974年に内政自治権を獲得し、立法と行政権を持つ同国との自由連合関係を成立させた。99年3月の総選挙では、ニウエ人民党が勝利し、サニ・ラカタニが首相に選出された。
(2) 対外関係では、74年の自治権獲得以来、ニウエは、国際社会における立場を発展させてきた。ニウエは、ニュー・ジーランドのサポートを受け域内及び国際機関に加盟し、他の南太平洋フォーラム(SPF)、南太平洋委員会(SPC)、国連教育・科学・文化機構(UNESCO)、世界保健機構(WHO)、世界食糧機関(FAO)等に加盟している。
(3) ニウエは太平洋地域の島嶼国と同様に、地理的孤立、脆弱な経済基盤のため、仕事を求めるニュー・ジーランドへの移住者が多く、深刻な人口減少の問題により経済発展を阻害されてきた。ニウエは、自立的な経済発展が困難な状況にあり、ニュー・ジーランド及び国際機関の援助や海外居住者による送金に頼るしかない状況にある。近年、ニウエ政府は観光業をニウエの経済発展のための最も重要な分野として位置づけており、ニュー・ジーランド政府はニウエ観光開発のための補助金、援助を供与している。ニウエの歳入(12百万ドル)の内約半分の6.3百万ドルは、ニュージーランドの財政援助である。
(4) 我が国とはニウエは外交関係を有していないものの、2000年4月に開催された「太平洋・島サミット」には、ラカタニ首相が訪日した。