[17]セント・ルシア
1.概 説
(1) 1979年に英国から独立した。97年の選挙ではセント・ルシア労働党が大勝し、アンソニー党首が首相に就任した。外交面では、カリブ地域諸国との協調を第一としつつ、米国、英国を中心とする欧米諸国との関係を強化している。
(2) 経済面では、バナナの輸出を中心とした農業と観光業が主要産業である。観光業は近年の経済多角化政策により急速な成長を遂げているが、他の産業との関連性は十分醸成されていない。94年以降ハリケーン等自然災害、国際市場変動に影響を受けて、バナナの生産量が落ち込み、80年代後半、平均9%であった成長率は鈍化している。1999年のGDP成長率は主に好調な建設業と観光業の成長に起因し、3.1%と見込まれている。
(3) 80年に我が国との外交関係を開設した。両国関係は、93年より開始された日・カリブ協議等を通じ強化されつつある。98年6月、アンソニー首相が訪日し、橋本総理(当時)をはじめとする我が国の政府関係者と両国の協力関係の一層の推進について話し合った。
(参考1)主要経済指標等
(参考2)主要社会開発指標
2.我が国の政府開発援助の実績とあり方
(1) セント・ルシアは独立してから日が浅く、また人口16万人程度であるが、各種技術協力及び水産無償を中心とした協力を実施している。
(2) 技術協力では、保健・医療、職業訓練等の分野での研修員受入れ等を行っている。94年8月、東カリブ地域では初めての青年海外協力隊派遣取極が締結され、教育分野を中心に派遣している。
無償資金協力では、近年は、90年度に初の文化無償を供与したほか、漁業開発計画、漁業基地建設計画等の水産無償案件を実施している。また、99年度に草の根無償資金協力を導入した。
また、2000年6月には、環境分野に関するプロジェクト形成調査団を派遣した。
3.政府開発援助実績
(1) 我が国のODA実績
(2) DAC諸国・国際機関のODA実績
DAC諸国、ODA NET
国際機関、ODA NET
(3) 年度別・形態別実績
(参考)99年度実施草の根無償資金協力案件
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