青年招聘事業の概要と実績
- 事業の開始の時期・経緯・目的
(1) 開始時期 1984年
(2) 経緯及び目的
1983年5月に中曽根総理(当時)がASEAN諸国を公式訪問した際、将来の国造りを担う青年をわが国に約1ヶ月間招聘し、友好・協力関係を培うことを目的として、「21世紀のための友情計画」を提唱し、各国より賛同を得たことにより、1984年度よりASEAN諸国を対象に開始し、その後対象国・地域を順次拡大してきた。
- 事業の仕組み
(1) 概要
本事業は開発途上国を対象に実施する技術協力の一環として、これら諸国から将来の国造りを担う青年を我が国に約1ヶ月間招聘し、専門分野別の講義、視察及び合宿セミナー、ホームステイ等のプログラムを実施する。
本事業の招聘対象は、原則として18歳から35歳までの各国政府機関に推薦された青年男女であり、公務員や教員をはじめ、幅広い青年を招聘している。本事業は招聘対象国の人材育成、我が方の技術移転の基盤形成に寄与し、青年同士の相互理解を通じて我が国とこれら諸国の友好・協力関係を促進する一方で、これら青年を受け入れる日本の各地方の国際化及び国際協力への理解増進に寄与している。(2) 審査・決定プロセス
被招聘国からの要請に基づき行われ、我が国在外公館より毎年招聘人数及び分野を相手国窓口機関に通報する。各国政府機関から要請された候補者を、我が方にて審査し受入を決定する。(3) 決定後の案件実施の仕組み
受入決定後は在外公館及びJICA事務所を通じ先方政府に受入を通報する。訪日した招聘者は、我が方の受入実施団体(地方公共団体、青年交流団体等)により実施されるプログラムに参加する。
- 最近の活動内容
(1) 活動の概要
平成10年度実績は参加国97カ国、1592名であった。平成10年度はサウディ・アラビアから20名、中央アジア5カ国から25名を新たに招聘した。(2) 地域別実績(平成10年度招聘者数)
東南アジア諸国(インドネシア、マレイシア、フィリピン、タイ、シンガポール、ブルネイ)741名、中国200名、韓国99名、モンゴル10名、インドシナ諸国(ベトナム、ラオス、カンボディア)150名、ミャンマー20名、南西アジア諸国98名、太平洋諸国88名、アフリカ92名、中南米諸国49名、サウディアラビア20名、中央アジア25名。(3) 受入分野及び受入地域
受入分野内訳は教育・教員490名、経済・勤労青年436名、公務員・青年指導者189名、社会開発・地域振興159名、社会福祉50名、農業135名、環境保全54名、保健医療30名、科学技術開発24名、学生25名であった。
なお、国内における本事業の地方プログラムの受入は44都道府県、70グループに上る。(地域別実績の推移)
(単位:人)
平成7年度 平成8年度 平成9年度 平成10年度 アジア 1,358 1,371 1,360 1,318 アフリカ 97 95 95 92 中近東 - - - 20 中南米 - - 50 49 大洋州 78 89 88 88 東欧・中央アジア - - - 25 計 1,533 1,555 1,539 1,592
(分野別実績の推移)
(単位:人)
平成7年度 平成8年度 平成9年度 平成10年度 教育・教員 404 441 411 490 経済・勤労青年 447 422 461 436 公務員・青年指導者 152 225 194 189 社会開発・地域振興 210 191 140 159 社会福祉 50 30 100 50 農業 135 116 134 135 環境保全 55 30 55 54 保険・医療 30 50 48 30 科学技術開発 25 25 25 24 学生 25 25 25 25 計 1,533 1,555 1,593 1,592
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