国際農業研究協議グループ(CGIAR:Consultative Group on International Agricultural Research)の概要と実績
- 設立経緯及び根拠・目的
国際農林水産業研究に対する長期的且つ組織的支援を通じて、途上国における食糧増産、農林水産業の持続可能な生産性改善を行い、もって住民の福祉向上を図ることを目的として1971年に設立された。
緩やかな協議母体であり、意志決定はコンセンサスによる。決議、投票等は行わない。事務局は世銀本部内に設置。議長は世銀の環境担当副総裁があたる(現在はエジプト国籍セラゲルディン)。
国、機関、団体は、一定額の拠出を行うことでメンバーとなれる。現在のメンバーは58で、ホスト機関である、世銀、UNDP、FAO、UNEPの他、南北諸国、ロックフェラー財団他から構成される。傘下に16の農業研究所が置かれている。
年2回ドナー会合が開かれる。財務、運営、技術諮問委員会等各種委員会がある。
- 最近の活動内容
- 1960年代の「緑の革命」
- 開発途上国の食糧作物の75%を研究対象
- 2百種に及ぶとうもろこしの主要病虫害抵抗新種の41カ国への普及
- 60種の新種キャッサバのアフリカ、ラ米への普及
- 61種の新種の馬鈴薯の21カ国への普及
- インドの作付け面積の1/3に及ぶ新種ミレソトの普及
- 3千種以上の植物遺伝資源の収集
- 林業、漁業分野へのマンデートの拡大
- 日米コモンアジェンダ「食糧供給部会」関連事業の実施
- わが国との関係
(1)全般的関係
わが国は、21世紀初頭80億とも見込まれる人口増加に対処するため、CGIARの目標とする持続可能な食糧増産を支援すべく、リーディングドナーとして世銀、米等の主要拠出国とともにその活動を支持。
拠出金 1992 1993 1994 1995 1996 1997 千円 3,475,105 3,658,405 3,796,205 4,002,205 4,168,705 4,168,705 千ドル 26,939 29,987 35,813 38,856 42,976 38,960 (2)資金協力
(3)日本人職員
国際職員(研究者)9名(内1名は副所長)、JICAI名、農水省事業関連3名
BACK / FORWARD / 目次 |