2. 開発協力の理念

ODAのあり方に関する検討」においては、「開かれた国益の増進-世界の人々とともに生き、平和と繁栄をつくる」を理念として掲げました。この理念は、次のような基本的考え方に基づいています。

まず、日本の平和と豊かさは、世界の平和と繁栄の中でこそ実現可能です。このような信念の下、日本は、引き続き国際社会の様々な課題を解決するために積極的に貢献し、それにより、日本にとってより良い国際環境を整えていく必要があります。

また、開発途上国への援助は、グローバル化が進み、国境の垣根が低くなった今、決して先進国から開発途上国への「慈善活動」ではなく、日本を含む世界が共同利益を追求するための「手段」です。

国際社会が直面する新たな課題に対応してこの理念を実現するためには、ODAのみならず、官民の「人」、「知恵」、「資金」、「技術」をすべて結集した「オール・ジャパン」の体制で開発協力に取り組む必要があります。


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