2. 持続的成長

(1)経済社会基盤

開発途上国における貧困の削減のためには、貧困層に直接資する貧困対策や社会開発分野の支援のみならず、経済成長を通じた持続的成長が不可欠です。そのためには、開発途上国の発展の基盤となる経済社会基盤(インフラ)の整備が重要です。

< 日本の取組 >

日本は、開発途上国の開発政策に基づいて、インフラ整備の支援とこれらインフラを整備、管理、運営するための人材育成を行っています。具体的なインフラ整備としては、都市と農村の交流拡大や災害からの安全確保、および海外との貿易・投資の促進などに資する、道路、港湾、空港などの整備を行っています。また、教育、保健、安全な水・衛生、住居の確保、病院や学校などへのアクセス改善などに資する社会インフラ整備や、地域経済の活性化のため農水産物市場や漁港などの整備を行っています。

タジュラ湾海上輸送力増強計画(ジブチ)

首都ジブチやタジュラ、オボックなどの主要都市は、タジュラ湾沿岸に位置し、船舶輸送が伝統的に一般市民の足でした。しかし、運航の中心だった中型フェリー船が老朽化し、2004年にはついに運航不能となりました。そこで日本は、それに代わるフェリーボート、防舷ゴム材に必要な資金を無償供与しています。これにより、首都ジブチと北部主要2都市を結ぶ公共海上交通路が整備され、年間約2万6,000人の乗客、1,150台の自動車、輸送貨物量約1,500トンの輸送が可能となる予定です。


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