2000年以降、G8サミットにおいては、アフリカ問題が主要議題の一つになっています。同年日本が開催したG8九州・沖縄サミットでは、初めてアフリカ諸国首脳(アルジェリア、ナイジェリア、および南アフリカの大統領)を招待して、G8首脳との対話を実現しました。このことは、アフリカ開発に対するG8の関心をさらに高めるきっかけともなりました。
2002年のG8カナナスキス・サミットでは、「G8アフリカ行動計画」が採択されました。また、2005年のG8グレンイーグルズ・サミットでは、アフリカへの開発資金の増額の見通しが立てられ、G8が一層力強くアフリカを支援していくことで一致しました。同会議の直前のアジア・アフリカ首脳会議において、日本は対アフリカ政府開発援助を3年間で倍増することを発表するとともに、グレンイーグルズでは全世界を対象に5年間で100億ドルの政府開発援助事業量を積み増すことを表明しました。2007年のG8ハイリゲンダム・サミットでは、世界経済と並んで、アフリカが主要議題となりました。議論では、G8としてこれまでの約束を着実に実施することが重要であり、アフリカにとって信頼できるパートナーであることを示すことが必要であるとの認識が共有されました。また、アフリカのピア・レビュー・メカニズムを支持していくことや、中国など新興援助国が建設的役割を果たすよう対話を行っていく必要性などが指摘されました。そして、G8と主要新興国5か国(ブラジル、中国、インド、メキシコ、南アフリカ)との間で、2009年までの2年間、投資や開発などについてハイレベルの対話プロセス(ハイリゲンダム・プロセス)を実施することが合意されました。