囲み I-4 二国間援助および国際機関を通じた援助の連携事例
UNICEFとの連携(バングラデシュでの3分間算数ドリル)
技術協力である理数科プロジェクトの一環として、青年海外協力隊が開発した算数ドリルをUNICEFにより普及させるというものです。日本が強みを持つ理数科教育のノウハウと、UNICEFの持つ社会的弱者に対する教育の知見や草の根レベルでの活動を通じたネットワークを活用することで、より効果的な支援が可能となった事例です。二国間援助では支援しにくい僻地や少数民族等に対する支援も可能となっており、教育の質の向上に役立っています。

熱心に算数ドリルの研修を受ける教師たち
WHOとの連携(アフガニスタン結核対策プロジェクト)
質の高い結核治療技術の移転を通じ、アフガニスタンにおける結核患者の死亡率減少を目指したプロジェクトを実施しています。WHOが提唱している治療法のモデルに従い、結核菌検査部門の技術指導、人材育成、検査制度管理等を行っています。その一環として、JICAによるプロジェクト式技術協力を通じ専門家の派遣や現地での研修、機材の提供などを行っています。また、WHOと予算や支援方針で緊密な連携を図ることで効率性の向上という面でも、大きな成果をあげています。

結核検査技師のための研修風景 (写真提供:JICA)
アフリカ開発銀行等との連携(セネガル/マリにおける南回廊幹線道路整備)
全長約1,000キロメートルに及ぶ、セネガル・マリ間の国際回廊を建設・改良するとともに、関連インフラの整備を行う国際プロジェクト。日本からは無償資金協力を通じて、マリ国内の緊急性・必要性の高い3橋梁の整備を行うことを計画中であり、円借款により、アフリカ開発銀行との協調融資によりセネガル国内の道路を整備する援助を行います。他区間の道路に関しては、イスラム開発銀行、アフリカ開発銀行、ドイツ復興金融公庫、欧州開発基金等が整備を行います。

プロジェクト全体図(写真提供:JBIC)