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(3)開発教育
 開発教育は、開発問題に対する子どもたちの関心を高め、ODAを含む国際協力に対する理解を促し、ひいては国際協力への志をはぐくむことにもつながります。
 全国の小中高等学校で実施されている「総合的な学習の時間」の学習活動の一つとして、開発教育と密接に関連する国際理解教育が例示されており、小中高等学校の授業において開発途上国の抱える問題について取りあげる機会も増えつつあります。こうした開発教育を推進するために、外務省のODA関連ホームページ内に「義務教育向け開発教育推進ホームページ(「探検しよう!みんなの地球」)」を立ち上げたり、国際協力プラザのホームページにおいて動画等も含めた様々な開発教育教材を随時提供するなど、政府においても積極的な取組を行っています。以上のような取組に加え、開発教育地域セミナー、全国担い手会議、人材育成セミナー、開発教育総合セミナーを実施してきたほか、2003年度からは、「開発教育/国際理解教育コンクール」を毎年開催しています。

「第二回開発教育/国際理解教育コンクール」の映像部門で外務大臣賞を受賞した作品「母と子」(ガーナ)

「第二回開発教育/国際理解教育コンクール」の映像部門で外務大臣賞を受賞した作品「母と子」(ガーナ)
「第二回開発教育/国際理解教育コンクール」の映像部門で外務大臣賞を受賞した作品「母と子」(ガーナ)

 また、ODA民間モニター(第II部第2章第5節2.(4)を参照してください)では、2004年度から学校における開発教育を実施するにあたり、現場での視察の成果を活かせるように「教員枠」を設けているほか、2005年から開始した「ODA出前講座」(第II部第2章第5節2.(4)を参照してください)も教育の現場で実施しています。
 そのほか、JICAJBICも開発教育の普及に努めています。JICAは、青年海外協力隊経験者などを講師として学校などへ派遣する「国際協力出前講座」、全国の中学生・高校生を対象にしたエッセイコンテストなどを実施するとともに、2006年4月には開発教育支援事業等の拠点として、市民に開かれた「JICA地球ひろば」を東京広尾に設置しました。さらに、開発教育指導者セミナーや教師海外研修を実施し、教育従事者を支援しています。JBICでは、修学旅行生のグループ学習の受入や職員による出張講座を実施しているのに加え、「円借款パートナーシップセミナー」や大学生・大学院生を対象とした「学生論文コンテスト」を実施しています。

column II-14 支援からパートナーシップへ:NGOと政府の新たな関係を求めて ~(特活)国際協力NGOセンター(JANIC) 高橋良輔さん~

「円借款パートナーシップセミナー」でインドの下水処理施設を見学している様子(写真提供:JBIC)
「円借款パートナーシップセミナー」でインドの下水処理施設を見学している様子(写真提供:JBIC)


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