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column II-21 仲村トオルさんへのインタビュー


カザフスタンにて(写真提供:(株)グラビティ)
カザフスタンにて (写真提供:(株)グラビティ)

カンボジアのアンコール遺跡にて(写真提供:(株)グラビティ)
カンボジアのアンコール遺跡にて
 (写真提供:(株)グラビティ)

テレビ番組、「仲村トオルの地球サポーター」(毎週金曜日夜9時54分から10時まで「テレビ東京」で放映中)で、日本のODAの現場などを訪ねておられる、俳優の仲村トオルさんにお話を伺いました。

―これまでに海外で取材された中で、どんなことが印象に残りましたか。
仲村さん:まず、世界の色々な場所に色々な仕事で日本の人が行っていることに驚きました。そこに来るまでのその人のプロセスも興味深くて、人生には、本当に多くの選択肢があるんだな、と感じました。俳優という職業柄、さまざまな仕事をしている人を演じますが、記憶の中にこれらの人達をインプットすることは、自分の今後の仕事にも活かせるのではないかと思います。

―専門家や青年海外協力隊として派遣されている日本人や、現地の人にもインタビューされていますね。
仲村さん:どの人もとても新鮮に感じます。例えばアンコール遺跡で遺跡の修復作業をする石工さんなど、今まで出会ったことのないタイプの人と出会いました。自分の意志で来ている人ばかりですから、どの人も苦労がないわけではないでしょうが、楽しみながら活動しているように見えました。国際協力フェスティバルを取材したときも、若い人の姿を見て、感心しました。「今どきの若者」と言うと、どうもマイナスのイメージばかりが強調されてしまう風潮がありますが、でもちゃんとしている人はたくさんいるんだ、と。現地の人に関しては、短い時間でほんの限られた人としか会えませんから、この国の人ってこうだよね、とは一括りには語れませんが、文化の違い、意識の違いを感じるのも面白いです。

―取材される中で、日本の援助に対してどのような印象を持ちましたか。
仲村さん:番組を通して見せてもらったところに関して言えば、全体の印象としてうまくいっていて、日本の援助は現地の人にとっても日本人にとっても良いことなんだ、と感じます。現在においてだけではなく、未来にとってもそうなんだろうと思います。専門家や青年海外協力隊の人達は、現地で好意的に迎えられています。自分たちに好意的なことをする国の人達に対して、現地の人が敵意を持つことは、まずないと思います。お互いの距離が近づけば、たとえ問題があったとしても、一方的に不満を言うだけでなく、人と人とが顔をつき合わせて話すことで解決策が見えるのではないかという気がします。

―今後の日本の援助にとって必要だと感じられる点をお聞かせ下さい。
仲村さん:現地の人や日本人も含めて、なるべく多くの人にODAについて理解してもらう、知ってもらうことが大事だと思います。「地球サポーター」のような番組を現地でも放送したらどうでしょうね、もちろん現地の言葉でテロップを出すなどして。

―ありがとうございました。


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