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I-3 JOCVカウンセラー:小野睦一さん




2年間にわたる草の根レベルでの協力活動を終えて帰国した隊員達は、90%以上が青年海外協力隊に参加してよかったと答えています。しかし、この貴重な体験を帰国後の生活の中でいかに活かすべきか、現実と理想のギャップを実感する中でさらなる挑戦が始まるのです。
協力隊進路相談カウンセラーの仕事は、帰国隊員が日本社会へスムーズに参入できるよう、進路相談を含めた就職やキャリアアップのためのアドバイスから、地元定着の促進、求人企業の開拓までもを含め、多岐にわたっています。帰国隊員達の持つ大きな魅力は、国際的視野・雑草の強さ・実践力・自主性・創造力・バイタリティ等です。これらの特性を企業に説明し、理解を深めてもらうことも、カウンセラーの重要な仕事の一つです。
ただ、隊員の技術・技能は約140職種にわたりますが、これらを活かした就職は地方では難しいのが現状です。しかし、地方企業においてもグローバルな視野で事業を展開する時代を迎えており、国際的視野を備えた帰国隊員の経験がきっと役立ちます。また、帰国隊員が地元へ還元することは、国内での貢献、すなわち内なる国際化の推進発展に大きく寄与すると思われます。
私自身の協力隊参加経験、そしてJICAでの30年にわたる国際協力の経験を活かしながら、地方から帰国隊員による地域活性の魅力あるメッセージを発信できるよう、カウンセラーとして関係機関の協力を得ながら努力を続けていきたいです。


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