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II-6 ヤムナ川流域諸都市下水道等整備事業


ガンジス川と並んで聖なる川といわれるヤムナ川は、ヒマラヤの氷河を源とし、首都デリー、タージマハルのあるアグラを流れ、やがてガンジス川と合流してベンガル湾に注いでいます。
しかし、ヤムナ川流域から未処理の生活排水が河川へ流入することによって、ヤムナ川では急激に汚染が進んでいます。
このようなヤムナ川における環境問題の解決を目的として、92年、総額177億7,300万円の円借款の供与が承諾されました。
本事業では、ヤムナ川流域の15都市で、下水処理場、下水道などの公衆衛生施設の整備が行われています。これによって、15都市からヤムナ川に加わる汚濁負荷を軽減し、ヤムナ川の水質保全を図ることができます。
さらに、「ヤムナ川を汚さないようにしよう」と住民に訴える啓蒙活動も行われています。住民に公衆衛生に関する知識を普及させ、住民の水質保全に対する意識を向上させるため、現地のNGOとも連携し、セミナーやワークショップが開催されています。
このように、施設整備などの支援のみならず、現地住民の意識改革や教育などの支援も合わせて行うことによって、支援をより効果的なものにしています。


整備した公衆トイレ


ヤムナ川の河岸


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