I-15 ODA民間モニター
2002年度には、合計103名の民間モニターの方が10か国(インドネシア、スリランカ、タイ、ラオス、カンボジア、中国、タンザニア、ガーナ、セネガル、ニカラグア)に分かれ、それぞれの国でのODA案件を視察しました。モニターのみなさんはそれぞれが抱いた感想を報告書の中で述べています。そのうちの一人、高橋明子さん(タンザニア派遣、北海道在住)は以下のような感想を述べています。
「滞在中の6日間は、毎日驚きの連続であった。街灯が少なく、暗い夜の街、頭の上に荷物をのせて歩く人々、電気、ガス、水道もないような場所で暮らす人々、綺麗な衣服に身をまとい流行を追ってオシャレをしている人などはおらず、とにかく全てが日本とは違っていた。そんな中、そこで生きる人々のために、日本のODAは医療、教育、インフラなどさまざまな面で支援していた。その現場を実際に視察し、ODAによって道路や橋など物質的なものをつくるだけではなく、医療技術、農業技術などたくさんの技術を人から人へ伝えていることを実感し、まさに国造り、人造りであると思った。そして、決して日本の支援がゴールではないこと、ODAは支援を受ける国が発展していくための一つのきっかけづくりに過ぎないのだということに気付いた。何より大切なことは、支援終了後、その国の力だけで維持し、さらなる技術向上を実現できるようにさせることである。」
この報告にあるように、ODA民間モニターに参加した方々は、援助の現場を実際に見て、途上国の現状やODAに対する理解を一層深めています。政府としては、今後も、モニターの皆さんの率直な意見を踏まえつつ、ODA事業の改善や効率的実施を図っていきます。
(なお、モニター全員の方の報告書は、外務省ODAホームページhttp://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/index.htmlに掲載されています。)
火山砂防技術センター関連プロジェクトを視察(インドネシア)
現地の人々とふれあう民間モニター(セネガル)