外務省は、2001年8月から9月にかけて、ODAタウンミーティングを東京、神戸、仙台、福岡の4都市で開催しました。このタウンミーティングは、第2次ODA改革懇談会の中間報告を紹介し、ODAとODA改革に対する国民の生の声を聞き、今後の最終報告作成に向けた懇談会の議論に役立てる目的で開催されました。
各会合とも出席者の顔ぶれは幅広く、キャスター、タレント、NGO関係者、ジャーナリスト、学者などが司会、パネリストとして参加し、また、第2次ODA改革懇談会委員及び外務省関係者が出席しました。東京、神戸、仙台では200人程度が、福岡でも100人以上の聴衆が集まる中、前半はパネルディスカッション、後半は参加者との対話を行い、熱のこもった議論が展開されました。
参加者から聞かれた意見や、並行して電子メールで募集した意見では、「ODAタウンミーティングは画期的であり、継続して欲しい」「HIV/AIDSなどの感染症、貧困問題に積極的に貢献すべし」「日本の経験を活かした援助を」「NGOともっと協力を」といった意見が多く聞かれました。一方で、「第2次ODA改革懇談会の中間報告は抽象的すぎる」「ODAの使われ方が不透明だ」「中国に対する巨額の援助はおかしい」との意見も少なくありませんでした。
タウンミーティングに際し行ったアンケートの結果によると、参加者の内訳は、20代の参加者または学生が多かったものの、20歳未満から70歳以上の方まで、幅広い年齢層の方々が参加していました。これは、ODAに対する幅広い国民各層の関心の高さを物語るものと言えます。また、「タウンミーティングは勉強になった」「おもしろかった」という回答が多数を占め、いずれの会場でも「日本のODAは役に立っている」との回答が過半数に至りました。
これらの意見は、今後のODA政策を作っていく上で大変貴重であり、改革懇談会最終報告への糧ともなりました。ODAタウンミーティングは、これからも国民の方々との対話の場として積極的に続けられる予定です。
ODAタウンミーティング in 神戸の模様
ODAタウンミーティング in 仙台の模様