弾道ミサイルの拡散に立ち向かうためのハーグ行動規範
(Hague Code of Conduct against Ballistic Missile Proliferation: HCOC)
(第3回総会)
11月17日及び18日、ウィーンにて、弾道ミサイルの拡散に立ち向かうためのハーグ行動規範の第3回総会が開催されたところ、概要以下のとおり。
- HCOC参加国が前議長国(チリ)のこれまでの活動に謝意を表明するとともに、フィリピンのHCOC議長就任(任期1年、2005年秋まで)を歓迎した。
- 本年の第59回国連総会第一委員会における「HCOCに関する国連総会決議案」の採択を歓迎するとともに、12月の本会議における同決議案の採択に向けて、HCOC議長国及び参加国が引き続き協力していくこととなった。
- HCOC参加国が、事前発射通報等のHCOCの信頼醸成措置の実施を促進するとともに、HCOC参加国及び議長国がHCOC参加国拡大に向けて非参加国への働きかけを行っていくことに合意した。
- 我が国は、平和目的の宇宙ロケットや観測ロケットの打上げに際しての事前発射通報の実施等の信頼醸成努力や、HCOCの普遍化に向けた非参加国への働きかけなど、我が国の取り組みにつき紹介した。
- 次回会合については、2005年6月2日及び3日、ウィーンにて第4回総会が開催されることとなった。
(参考)
- HCOCの概要
HCOCは、弾道ミサイル不拡散のための初めての国際的ルールであり、弾道ミサイルの拡散を防止・抑制する上で尊重されるべき原則とそのために必要な措置を示す政治的文書。2002年11月に蘭(ハーグ)で採択され、2004年11月現在のHCOCの参加国は117カ国(北朝鮮、中国、インド、パキスタン、イラン、イラクなどは不参加。ASEANからはフィリピン及びカンボジアが参加)。
- HCOCに関する国連総会決議案
10月26日、国連総会第一委員会で、HCOCに関する決議案が賛成137、反対2、棄権16で採択され、12月の国連総会本会議で採決が行われる予定。右決議案には、HCOCの立ち上げを歓迎し、HCOCへの参加を促す内容が盛り込まれている。我が国は、同決議案の共同提案国となり、これまでHCOC議長国(当時、チリ)などと共にHCOC非参加国に対してHCOC決議案への支持を働きかけてきた。
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