弾道ミサイルの拡散に立ち向かうためのハーグ行動規範(HCOC)
(第2回総会:概要)
10月2~3日、国連本部(NY)で弾道ミサイルの拡散に立ち向かうためのハーグ行動規範(HCOC)(注)総会が開催(議長国:チリ)されたところ、概要以下のとおり。
1.HCOCの普遍化のための活動
HCOCがより多くの国の支持を得て普遍的規範となるよう、HCOC議長及びHCOC参加国が非HCOC参加国に対して引き続き働きかけていくことについて合意された。
- 我が国よりは、ASEAN諸国のHCOC参加を得るべく行った各種働きかけにつき説明した。(例えば、HCOC採択前に行った日豪韓による対ASEAN共同説明、アジア輸出管理セミナー(2003年2月)、在京大使館担当官向けの説明会(本年6月)など。)
2.信頼醸成措置
HCOC参加国は、弾道ミサイルや宇宙ロケットの事前発射通報や年次報告の態様(通報内容、方法、タイミング等)につき議論した。
- 我が国は、これまでに、我が国の宇宙ロケット政策に関する年次報告を提出するとともに、平和目的のロケットの打上げについて3回事前発射通報を実施した。
3.国連との関係の強化
HCOC参加国は、普遍化の観点から、国連総会との関係を強化していくことにつき合意した。前議長国(蘭)は、これまでに国連事務総長等にHCOCテキストを送付した旨説明した。
4.次期総会
次回総会は、2004年10月(場所未定)に開催されることとなった。
(注) |
弾道ミサイルの拡散に立ち向かうためのハーグ行動規範
(Hague Code of Conduct against Ballistic Missile Proliferation:HCOC)
HCOCは、弾道ミサイル不拡散のための初めての国際的ルールであり、弾道ミサイルの拡散を防止・抑制する上で尊重されるべき原則とそのために必要な措置を示す政治的文書。
昨年11月に蘭(ハーグ)で採択され、2003年10月現在のHCOCの参加国は109カ国(中、印、パキスタン、北朝鮮、イラクは不参加)。「弾道ミサイルの拡散に立ち向かうための国際行動規範(International Code of Conduct against Ballistic Missile Proliferation:ICOC)」が採択地にちなんで現名称となった。
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