外務省 English リンクページ よくある質問集 検索 サイトマップ
外務省案内 渡航関連情報 各国・地域情勢 外交政策 ODA
会談・訪問 報道・広報 キッズ外務省 資料・公開情報 各種手続き
トップページ 外交政策 地球環境
地球環境


WSSDタイプIIパートナーシップ/
イニシアティブ保健準備会合
概要と評価

平成14年8月6日

1.概要

(1) 8月6日、外務省主催で、持続可能な開発に関する世界首脳会議(WSSD)に向けた保健分野におけるタイプIIパートナーシップ/イニシアティブ準備会合が開催された(於:JICA国際協力総合研修所)。

(2) 本件会合には、ドナー国、途上国、国際機関及び本邦NGOの代表で、主に保健政策の実施や支援に従事する関係者が集まった(参加国、組織は、オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、デンマーク、フランス、ドイツ、インドネシア、イタリア、オランダ、ナイジェリア、ノルウェー、南アフリカ、スウェーデン、タンザニア、タイ、英国、米国、ヴェネズエラ、ザンビア、欧州委員会、UNAIDS、UNFPA、UNICEF、WHO(含むWPRO)、アジア女性基金、AMDA、人口教育協議会、JOICFP、OISCA及びワールド・ヴィジョン・ジャパン)。

(3) 日本からは、外務省、厚生労働省、JICAの関係者が出席。森元国際社会協力部参事官が南アフリカのセコベ職業環境衛生総局長とともに共同議長を務めた。

(4) 本件会合の成果及びWSSDに向けた保健タイプIIにおける日本の具体的貢献を念頭に、議長サマリー(別添参照)を作成した。


2.主な議論の内容

(1) 参加したドナー国から、以下のタイプIIプロジェクト乃至協力の可能性につき説明があった。

日本 感染症対策人材育成、シャーガス病体策、結核対策、母子手帳

米国 世界エイズ・結核・マラリア対策基金(GFATM)へのプロポーザル作成のための技術支援、殺虫処理加工した蚊帳の普及、地域保健、幼児死亡率の削減及びエイズ教育の分野での情報・ベストプラクティスの共有

豪州 エイズ及び開発に関するアジア・大洋州リーダーシップ・フォーラム

EU (新規のプロジェクトを出すことは検討しておらず、既存の協力を強化)


(2) 途上国からは、三大感染症に加え、デング熱、黄熱病等の感染症、リプロダクティブ・ヘルス及び子供の健康、環境保健等への関心が示された。また、人材育成完了後の先進国への流失の問題が指摘された。

(3) 国際機関からは、保健の分野では多くのグローバル取り組み(GFATM、ロールバック・マラリア、ストップTB(結核)等)が存在することから、これらの既存の取り組みを強化すべきである、また、国際機関は形成されたプロジェクトにおいて、あくまで専門性の見地から補完的役割を果たすべきである等の発言があった。

(4) EUは、タイプIIがタイプ・を代替するものではないことを強調しつつ、タイプIIを全面に押し出すことには慎重な姿勢が見られた。

(5) 営利目的の民間セクターの関与のあり方につき、積極的な姿勢を示す米側と、営利、非営利団体との間の関与には一線を画す必要があると主張する意見が出された。

(6) パートナーシップのあり方については、以下の点が確認された。

 ● 統合された包括的な取り組みが必要である。

 ● 既存のパートナーシップを通じた経験やモニタリング及び評価から得られた教訓を幅広く共有する。

 ● パートナーシップ間の重複と繰り返しを避ける必要がある。

 ● 持続可能性への配慮や南南協力を含め南北間の緊密な協力が肝要である


3.評価

(1) 日本は、本会議を主催しかつWSSD主催国である南アフリカと共同議長を行うことで、議長サマリーを取りまとめ、保健分野のタイプIIパートナーシップ/イニシアティブの方向性を明らかにする上で一定の成果を収めた。

(2) 対米関係でも、本件会議の議事運営等実質面で緊密に協力し合うなど協力の実績を上げ得た

(3) 本件会合の主催国である日本が、8月26日に行われるWSSD保健セッションの前に、南アフリカの保健大臣に対し、本会合の成果を説明することとなったのは、WSSD会合の開催・運営に対する日本の貢献の一つとなろう。



目次


外務省案内 渡航関連情報 各国・地域情勢 外交政策 ODA
会談・訪問 報道・広報 キッズ外務省 資料・公開情報 各種手続き
外務省