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軍縮・不拡散

「拡散に対する安全保障構想」(PSI)海上阻止訓練「チーム・サムライ04」
(概要と評価)


平成16年10月28日


1.概要

(1) 日程

10月25日(月) シナリオに基づく海上阻止訓練事前会合
(於・横浜海上防災基地)
26日(火) シナリオに基づく海上阻止訓練(於・相模湾沖合)
27日(水) シナリオに基づく海上阻止訓練事後レビュー会合
(於・海上自衛隊横須賀地区)
乗船・立入検査に関する展示訓練(於・横須賀港内(注))
(注)当初、横須賀港外を予定していたが、海面状況により港内にて実施。

(2) 我が国の参加態様

(イ) 外務省:日程・参加勢力・シナリオ等に関する総合的な調整。
(ロ) 海上保安庁:シナリオに基づく海上阻止訓練において、容疑船舶に対する追跡・停船・乗船・捜索・押収等の法執行活動の実施。
(ハ) 防衛庁・自衛隊:シナリオに基づく海上阻止訓練において、艦船や航空機による捜索・監視等の警戒監視活動の実施。これに加えて、乗船・立入検査に関する展示訓練を実施。

(3) 参加国:全22ヵ国

◇ 艦船等参加国:4ヵ国(日、米、豪、仏)
◇ オブザーバー参加国:18ヵ国
(英、独、伊、蘭、スペイン、ポーランド、カナダ、ギリシャ、シンガポール、ロシア、トルコ、スウェーデン、ニュージーランド、タイ、フィリピン、カンボジア、ポルトガル、ノルウェー)
  【ポイント】

(a) 全てのPSIコア・グループ国が何らかの形で参加した。(日、米、仏、豪は艦船等を参加させ、その他の11ヵ国はオブザーバーを派遣。)
(b) アジアからは、すでにコア・グループに参加しているシンガポールのほかに、カンボジア、フィリピン、タイが初参加した。
◎ なお、米はジョン・ボルトン国務次官(軍備管理・国際安全保障担当)をはじめとするハイ・レベルのオブザーバーを派遣。

(4) 訓練シナリオ概要

○ 某テロ組織が日本でのテロ攻撃を行おうとしている可能性がある状況で、日本国籍の容疑船舶が米国籍の容疑船舶からサリン関連物質と疑われる貨物を譲り受けようとしているとの情報を入手。官邸で情報収集体制の強化等を確認。海保庁は日本国籍の容疑船舶の捜索差押許可状の発布を受ける。
○ 自衛隊哨戒機が、航行中の米国籍の容疑船舶を公海上で発見、関係機関に通報。自衛隊及び海保庁が監視を継続。
○ 日本国籍及び米国籍容疑船舶が接近し、それぞれの船舶の船員が公海上で容疑物資の積み替えを開始。積み替えを阻止するため、海保庁巡視船が接近を試みたところ、両船舶は積み替えを中断し逃走。
○ 日本国籍の容疑船舶は、公海上で海保庁巡視船が停船させ、海保庁の部隊が乗船、捜索し、容疑物資を発見。簡易鑑定の結果、サリンであることが確認されたため、差押え。最寄りの港に回航し、容疑物資の分析を実施した結果、サリンであることが確定。容疑者を身柄付き送致。
○ 米国籍の容疑船舶は、海保庁及び海自からの情報に基づき、公海上で米及び米より要請を受けた豪・仏の艦船が追跡。米が容疑船舶を公海上で停船させ、豪、仏に対し、容疑物資の捜索への支援を要請し、合同捜索の結果、容疑物資を確保。米が容疑物資を分析及び海保庁からの情報と照合し、サリンであることが確定したため、これを押収。
(参考) 拡散に対する安全保障構想(PSI)

● 国際社会の平和と安定に対する脅威である大量破壊兵器・ミサイル及びそれらの関連物資の拡散を阻止するために、国際法・各国国内法の範囲内で、参加国が共同してとりうる措置を検討する取組。ブッシュ米大統領が2003年5月に発表。
● PSIは、「コア・グループ」と呼ばれるグループ国が運営。局長級が出席する総会、及び局次長級の専門家会合を開催してきている。
(現在、コア・グループには、日、米、英、伊、蘭、豪、仏、独、スペイン、ポーランド、ポルトガル、シンガポール、カナダ、ノルウェー、ロシアの15か国が参加。)
● 我が国は、これまで我が国が行ってきた大量破壊兵器・ミサイル不拡散の取り組みに沿ったものとして、PSIに積極的に参加。


2.評価

(1) 艦船等を参加させた各国(日、米、豪、仏)の関係機関(海軍、沿岸警備隊、税関)の海上阻止に関する練度が向上し、相互の連携が強化された。

(2) 全てのPSIコア・グループ国の参加が何らかの形で得られ(日、米、仏、豪以外の11ヵ国はオブザーバーを派遣)、PSIコア・グループを中心とする拡散阻止に向けた国際的な連帯が示された。

(3) 今次訓練は、我が国が主催した初めてのPSI阻止訓練であり、我が国のPSIに対する積極的な貢献が内外に強調された。

(4) アジア大洋州地域からは、すでにコア・グループに参加している豪、シンガポールのほかに、カンボジア、フィリピン、ニュージーランド、タイがPSI阻止訓練に初めて参加するなど、訓練の実施を通じ、アジア大洋州諸国のPSIに対する理解が促進された(アウトリーチ効果)。



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