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経済
第8回国際エネルギー・フォーラム
(概要と評価)

平成14年9月24日

 9月21日から23日、大阪国際会議場にて、65ヶ国のエネルギー担当大臣(又は代理)及び10の国際機関の代表が参加し、第8回国際エネルギー・フォーラムが行われたところ、右概要と評価は以下のとおり。なお、本フォーラムでは、日本が主催国、イタリア及びア首連が共催国であり、平沼経済産業大臣が冒頭発言及び第4セッションの議長を務め、植竹外務副大臣が第3セッションにおいてリード・スピーチを行った。

1. 概要

(1) 冒頭発言
 平沼経済産業大臣より、生産国と消費国の関係は、対立から協調へと移行してきたが、現在、全ての国々は「同じ船で航海している」関係であることが指摘された。

(2) 第1セッション「世界のエネルギー情勢及び見通し」
 2020年までのエネルギー情勢の見通しが分析され、その対応策が検討された。特にアジア地域における顕著なエネルギー需要の増大が指摘され、その対応のためには継続的かつ大規模な投資が必要であり、これは生産国と消費国双方の課題であることが確認された。また、国際石油市場の安定の重要性及び市場の透明性向上の必要性が議論された。

(3) 第2セッション「エネルギー分野の投資円滑化」
 石油及び天然ガスの埋蔵量は増大する世界のエネルギー需要に対応可能であることが指摘される一方で、それらの上流及び下流分野で必要となる投資は極めて大規模かつリスクを伴うことが議論された。生産国における外国投資を促進するための投資環境の重要性が強調されるとともに、生産国の側からは、信頼性のある需要の重要性が指摘された。また、エネルギーの貿易投資を通じた依存関係が深まることにより生産国と消費国の関係が深化すること、投資の促進には受入国の経済・社会的安定が前提となること、等の指摘もなされた。

(4) 第3セッション「エネルギー安全保障、環境問題と経済成長の相互作用
 エネルギー安全保障、環境保全及び経済成長の同時達成に関する議論が行われた。石油をはじめとする従来型の化石燃料は将来にわたり主要なエネルギー源であり、そのクリーンで効率的な使用の重要性が強調された。中でも、環境負荷の少ない天然ガスの利用に焦点が当てられた。一方で、再生可能エネルギーや燃料電池、GTL(Gas to Liquid)、DME(ジメチルエーテル)、Co2吸収と固定化といった、よりクリーンで効率の良い燃料技術の開発及び普及を進めていく必要性も強調された。植竹副大臣より、経済成長、環境問題及びエネルギー安全保障の同時達成のために考えられる施策として、天然ガスの積極的活用、再生可能エネルギーの普及、省エネルギー及びエネルギー効率の改善、エネルギー教育の普及、エネルギー研究開発の5点を指摘し、特にエネルギー教育の全世界的な取り組みの推進を目的とした「Energy Literacy Initiative」への協力を求めたところ、支持が得られた。

(5) 第4セッション「国際エネルギー問題対処のための国際エネルギー・フォーラムの前進」
 国際エネルギー・フォーラムの常設事務局の設置に対し、各国より基本的に支持が寄せられ、具体的な検討を極力早期に行うことが確認された。また、共同石油データの月次化についての支持が表明された。さらに、将来的にも産消対話の継続が重要であることで一致し、次回主催国をオランダが、共催国をイラン及びノールウェーが務めることが決定された。


2. 評価

(1) 今次会合は、過去最大の65ヶ国・10国際機関の代表が参加し、産消対話に対する各国の期待が高まっていることを示すものとなった。

(2) また、今次会合は東アジアにおいてはじめての会合であり、エネルギー分野におけるアジアの重要性が改めてアピールされた。

(3) 今次会合の最大の論点であった、国際エネルギー・フォーラムの常設事務局の設置問題については、一部の国から、より具体的な合意を求める意見も見られたが、最終的に、その設置につき基本的な支持が得られ、機構や予算、人事等の具体的な検討は極力早期に事務レベルでの調整を図ることとなった。


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