九州・沖縄サミット記念文化事業
2000年7月の九州・沖縄サミットは、日本がホストするサミットとしては初めて、東京以外で開催されました。外務省は、20世紀から21世紀への節目の年に、しかも初の地方開催というかたちで開催されるというこのサミットの機会を捉え、以下の2つの視点にたって、様々な文化交流プロジェクトを展開しました。
【視点】
(1)新しい世紀の扉をひらくにあたって、20世紀に世界が直面してきた様々な諸課題について論じあい、その知的対話の成果をひろく各国各層のひとびとに発信することを通じて、国際的な相互理解を深め国境や文化を越えた対話を継続することの重要性と、新しい世紀の世界構築に向けた示唆を提示すること
(2)サミット参加国の人々に、首脳会合の開催地である沖縄の文化に関する理解をより深めてもらうとともに、多様で豊潤な文化を擁する存在としての日本を強くアピールすること
【プロジェクト】
- 国際シンポジウム「21世紀の展望」
サミット参加国及びその他の諸国から有識者を招き、平和で豊かな国際社会の実現に向けて21世紀の世界のあり方についてさまざまな観点から考察するシンポジウムを開催。「環境と開発」「紛争予防」「文化」をテーマとする個別のシンポジウムをそれぞれ福岡、東京、宮崎で開催し、最後に沖縄のシンポジウムにおいて、各地の会議で論じられた問題をふまえ総合的に討議した。
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- ヤング・リーダーズ・サミット2000in沖縄
日本を含むG8各国等の若手研究者、ジャーナリスト、大学院生、在沖縄のアジアからの留学生等、計33名の若者の参加を得て開催。「紛争解決に向けたG8、各地域的枠組み、及び国際連合の取り組み」「平和な国際社会実現に向けた市民社会の役割」といった政治に関するテーマや、「経済のグローバリゼーションの功罪」、「21世紀の地球環境問題と共生」といった経済関連のテーマについて議論を交わし、参加者自身が起草した「沖縄からの提言-平和と共生の21世紀の構築」が採択された。
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- G8サミット記念沖縄芸能団北米/欧州公演
沖縄の魅力を多面的に各国に発信することを目指し、その第一陣として、沖縄の伝統文化に根ざした琉球舞踊の公演を、平成12年3月に米国及びカナダで実施。また、6月はじめには第二陣としてロシア、フランス、及びイタリアへ沖縄の民謡・ポップスを中心とする音楽グループを、さらに6月末、第三陣として、組踊で構成する琉球宮廷舞踊グループを英国及びドイツに派遣し、それぞれ好評を得た。
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- 北米/欧州における沖縄文化講演会
琉球王国の構造やアジアとの交流史を中心に研究活動を行っている気鋭の歴史家・高良倉吉 琉球大学教授(「日本の多様性としての沖縄-歴史・文化の視点から」をテーマに、ロシア及びドイツで講演)と、沖縄の特徴的な食文化に関する豊富な知識と堪能な英語を生かして活躍する尚弘子 放送大学沖縄学習センター所長(「Food and Longevity in Okinawa」(沖縄の食文化と長寿)というテーマで米国、カナダ、英国、イタリア、フランスで講演)を講師に迎え、サミット参加各国の人々に沖縄のエッセンスに触れる機会を提供した。
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ヤング・リーダーズ・サミット2000 in 沖縄
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