(1)アンコール遺跡(カンボディア) |
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(2)交河故城(中国) |
●期間 |
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第1期 1992-1993年 第2期 1993-1998年 |
●遺跡概要 |
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交河故城は、トルファン市の西10kmに位置する集落遺跡。シルクロード北道における中継地として東西交流に重要な役割を果たした。最盛期は5世紀から7世紀中頃。地形的には西側を河川に浸食された高さ約30m、周囲約3.6kmの細長い浸食台地の上にあり、建造物は全て日干し煉瓦。 |
●プロジェクト内容 |
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第1期 | マスタープラン作成、構造強化等予備的作業、人材養成 |
第2期 |
損害のアセスメント、サイト管理の改善、北西寺院の修復、断崖の浸食崩壊防止 |
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(3)大明宮含元殿(中国) |
●期間 |
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第1期 1995-1999年 第2期 1999-2001年 |
●遺跡概要 |
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大明宮含元殿は、唐時代の歴代皇帝が執務を行い、政治の中心であった大明宮の正殿(各種儀式が行われた宮殿であり、その跡は、東西150m、南北40m、高さ15mの巨大な版築の建築基壇を残している。含元殿の上部構造物は唐代建築技術の粋を集めて造営され、中国古代建築の中でも最大級の規模を持っていたと推定される。 |
●プロジェクト内容 |
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保存のためのマスタープラン作成、基壇の修復、正殿前広場の整備
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(4)フエ遺跡(ヴェトナム):1993年、世界遺産に指定 |
●期間 |
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1992-1993年 |
●遺跡概要 |
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グエン王朝時代の都城。 |
●プロジェクト内容 |
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19世紀前半に造られた中国風宮殿建築物の紫禁城南門(午門)の保存修復、人材育成 |
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(5)ワット・プー遺跡(ラオス) |
●期間 |
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1996-1997年 |
●遺跡概要 |
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首都ビエンチャンの南東500km、海抜1200mに位置するヒンデゥー教及び仏教並存の遺跡で、11~13世紀のクメール王朝時代のもの。王宮、寺院、庭園などを中心に4k?の面積を有し、彫刻、建築の貴重な宝庫。 |
●プロジェクト内容 |
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保存修復のためのマスタープランの作成、人材養成。 |
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(6)パガン遺跡(ミャンマー) |
●期間 |
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1994-1996年 |
●遺跡概要 |
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11~13世紀にかけて、ミャンマーの国土を縦断して流れる大河・イラワジ川の中流地域一体に隆盛を誇ったビルマ族を中心とするミャンマー最初の統一王国の残した遺跡。イラワジ川の左岸約6×10キロの地域に散在する2,200以上のパガン様式と呼ばれる独特の仏教建築物から成り、その大半は焼煉瓦で造られたパゴダ、仏堂、経蔵、洞窟寺院などである。 |
●プロジェクト内容 |
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修復のためのマスタープラン作成。 |
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(7)カトマンドゥ=バレー(ネパール):1979年、世界遺産に指定 |
●期間 |
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1991-1997年 |
●遺跡概要 |
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パタン王宮前広場に見られる王宮建築は、勾配屋根を独特の瓦で葺き、煉瓦壁に木彫りの窓を入れたネパールの伝統的様式。我が方プロジェクトの主な対象となる。 |
●プロジェクト内容 |
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17世紀に建立された王宮建築の中心建築物であるスンダリ・チョーク及びマル・チョークについて、遺跡の詳細記録、崩壊原因の分析、保存計画を作成。 |
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(8)カラコルム遺跡(モンゴル) |
●期間 |
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1995-1998年 |
●遺跡概要 |
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ウランバートルの西方約300kmにある13世紀のモンゴル帝国の首都跡。チンギスハンの後継者オゴタイハンにより、1235年に万安城が建設され、カラコルムが首都として定められた。以後、初期モンゴル帝国(1229~1259)の首都として政治、財政、軍事の中心であり、当時は三重の壁が巡らされた壮麗豪華な都であったことが文献資料から窺われる。 |
●プロジェクト内容 |
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地図作成、遺跡及びその周辺調査、遺跡後範囲の確定。 |
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(9)モヘンジョダロ遺跡(パキスタン):1980年、世界遺産に指定 |
●期間 |
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1992-1997年 |
●遺跡概要 |
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およそ紀元前2350年から1800年の間に、インダス川下流地域に栄えた、インダス文明を代表する第一級の都市遺跡。遺跡は周囲約5kmで、西の城塞部と東の市街地の二つに分かれている。城塞部には大浴場、穀物倉庫などの建造物があり、市街地は、直行して走る大通りで碁盤の目状に区切られ、それによってできた区画を大小の路地が細分化し、そこに家屋や商店工房が作られている。 |
●プロジェクト内容 |
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人材養成、モヘンジョダロ修復研究所の設備改善・拡充、データ収集、広報活動強化。 |
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(10)ガンダーラ仏教遺跡(パキスタン) |
●期間 |
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第1期 1993-1998年 第2期 2000年~ |
●遺跡概要 |
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東西文化の交流で生まれた優れた文化により知られるガンダーラ地域には、数多くの仏教僧院遺跡が点在するが、組織的な調査や保存の対策が執られておらず、不用意な調査や乱掘・盗掘によって、消滅の危機にさらされている。 |
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●プロジェクト内容 |
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ラニガト遺跡におけるモデルプロジェクトの実施。ガンダーラ地域における遺跡の分布調査。人材養成。 |
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(11)パハルプール僧院遺跡(バングラデシュ):1985年、世界遺産に指定 |
●期間 |
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1992-1997年 |
●遺跡概要 |
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パーラ仏教王朝時代に第2代王のダルマ・パーラ(西暦770ー810)により建立された一大仏教僧院で、バングラデシュにおける最後の仏教遺跡。27エーカーの敷地を囲う177室より成る僧院は、南西アジア地域で最大規模の僧院である。敷地の中心には十文字型の寺院が位置し、土を焼いて作られた3000ものテラコッタのパネルで装飾されている。遺跡の発掘は1921年に開始され、主要部分については1934年に終了したが、近年急速に破損が進行している。 |
●プロジェクト内容 |
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プロジェクト事務所における人材養成、破壊原因の調査、保存方法のテスト、保存修復計画策定、排水システムの完備。 |
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(12)バゲールハット都市(バングラデシュ):1985年、世界遺産に指定 |
●期間 |
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1992-1997年 |
●遺跡概要 |
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15世紀中頃、ハーン・ジャハーンによりバングラデシュ南部に建造された回教都市遺跡。バングラデシュ最大のモスクのほか、多数の小モスク、橋、貯水用タンク等が発見されている。本遺跡のモスクは、トルコ、デリーの建築様式にベンガル固有の様式が加味されている。 |
●プロジェクト内容 |
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プロジェクト事務所における人材養成、煉瓦構造の破壊原因の調査、保存方法のテスト、保存計画の策定。 |
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(13)サンチ及びサットダラ仏教遺跡(インド):1989年、サンチが世界遺産に指定 |
●期間 |
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1994-1999年 |
●遺跡概要 |
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サンチは、インド中部マディヤ・プラデシュ州の丘陵地の大乗仏教遺跡であり、仏塔、寺院等が多数存在。アショーカ王時代の煉瓦造りの塔を後に増修した履鉢型大塔(直径36m高さ16.5m)は、インドで現存する仏塔のうち最も完全に近い形で保存されている。小乗仏教遺跡のサットダラはサンチに次ぐ重要地。サットダラの仏塔もアショーカ王時代に建築が始まった。 |
●プロジェクト内容 |
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両遺跡の航空写真による地図(1/1000)作成、33のストゥーパと2つの僧院の発掘・修復及びその記録、遺跡の劣化を防ぐための植林及び灌漑(サンチ)、主要ストゥーパの写真測量及び1/50図面の作成(サットダラ) |
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(14)文化三角地帯=キャンディ遺跡(マルワッタ僧院)(スリランカ):1988年、世界遺産に指定 |
●期間 |
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1990-1996年 |
●遺跡概要 |
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アヌラダプラ(1982年文化遺産)、ポロンナルワ(1982年文化遺産)、キャンディの三大古都は仏都として、また時々の政治的中心地としての役割を果たしてきた。この三都を結ぶ三角形の内側一帯にはスリランカの主要な仏跡や遺跡が集中する。キャンディは19世紀初頭に英国により征服されるまではシンハリ王朝最後の首都であった。 |
●プロジェクト内容 |
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キャンディ湖対岸のマルワッタ僧院コンプレックスについて、僧院、参事会会議場等の修復を実施。同僧院は、木彫のほどこされた窓枠や、土または煉瓦の壁面、瓦葺きでモンスーンから窓やドアを保護するために軒は長くなっている屋根などが特徴的である。 |
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(15)ヌビア及びカイロ博物館(エジプト):1979年、世界遺産に指定 |
●期間 |
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1988-1989年 |
●遺跡概要 |
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B.C.13世紀頃の石造建築物遺跡群。アスワン・ダム及びアスワン・ハイダムの完成により水没してしまうため、ユネスコによる移築のための国際キャンペーンが行われた。代表的な遺跡としては、アブ・シンベル神殿(古代エジプト最盛期紀元前13世紀のファラオであるラムセス2世が建立。)がある。 |
●プロジェクト内容 |
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ヌビア遺跡を救済するプロジェクトの一環として、ヌビア及びカイロ博物館整備のためのユネスコ・キャンペーンへの資金拠出。これら博物館は、アブ・シンベル神殿移築(1968年完了)、フィラエ島の神殿移築(1980年完了)の国際キャンペーンの際に出土した文化財の保存・展示を目的とする。 |
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(16)チョーガ・ザンビル(イラン):1979年、世界遺産に指定 |
●期間 |
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1998-2000年 |
●遺跡概要 |
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スーサ(イラン南西部イラク国境近辺)の東南ほぼ40kmの地点、ティーズ河の西岸にある神殿・宮殿建築である。B.C.13世紀中頃、ウンタシュ・ナピリア王により、エラム王国の宗教的中心地として創建された。中央に大きなジグラット(雛壇式神殿)がそびえ、周囲に神殿がある。このジグラットは現存する最大のジグラットと推測され、日乾レンガを積み、表面を焼成レンガで補強している。本来5段の大テラスで構成されるが、3段のみ現存し、高さは約25メートル。 |
●プロジェクト内容 |
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第1期 劣化の原因調査、修復計画の作成 第2期 ジグラットの一部修復 |
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(17)プロボタ修道院(ルーマニア):1993年、世界遺産に指定 |
●期間 |
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第1期 1996-1999年 第2期 1999年~ |
●遺跡概要 |
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モルドヴァ地方北東部に14世紀に建立され、土砂崩れにより崩壊、記録によれば1528年に再建が始まり、1550年に完成した。外側壁画のあるモルドヴァ地方最古の建造物である。 |
●プロジェクト内容 |
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修道院修復、内外壁画修復、窓枠整備、
データベース作成
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(18)クントゥル・ワシ遺跡(ペルー) |
●期間 |
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2000年~ |
●遺跡概要 |
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ペルー北部山地標高2300mにある古代アンデス文明形成期(紀元前1100年~紀元前250年)の祭祀建築遺跡。神殿等の建築物に加え、調査により発見された墓からは高度な技術と装飾表現を備えた黄金製品が出土し、壁画・石彫・土製レリーフ等の貴重な文化遺物が発見されている。 |
●プロジェクト内容 |
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神殿の基壇及び石造階段の保存修復、石彫の保存処置。 |