第3章 分野別に見た外交 |
(2)弾道ミサイル防衛(BMD)
弾道ミサイル防衛(BMD)システムは、弾道ミサイル攻撃から日本国民の生命・財産を守るための純粋に防御的でほかに代替手段のない唯一の手段である。政府は2003年12月にその整備を決定し、以来、政策・運用・研究開発等のあらゆる面について米国との協力を図りつつ、その着実な整備に努めてきている(図表「日本のBMD整備構想・運用構想」参照)。2006年には、米軍によるXバンド・レーダー(長距離型監視用レーダー)の展開、迎撃能力を有する米イージス艦「シャイロー」等の西太平洋地域への展開及びパトリオット・ミサイル(PAC―3)の嘉手納配備、並びに、日米間のBMD共同開発を可能にする交換公文等の締結等の取組を進めた。特に、北朝鮮による7月の弾道ミサイル発射及び10月の核実験等の動きも踏まえ、引き続き、米国との緊密な連携の下に、BMD協力に係る取組を強化・加速化することを通じ、もって日米安保体制の抑止力及び信頼性の一層の向上に資することが喫緊の課題となっている。 |
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