(13)東ティモール
4月~5月、国軍離脱兵の抗議活動を発端として発生した暴力行為に対し、東ティモール政府が軍を投入した結果、国軍・国家警察を巻き込む騒乱状態となった。東ティモール政府の要請を受け、オーストラリア、ポルトガル、ニュージーランド、マレーシア等の国際部隊が現地に展開した結果、治安は一定程度改善した。8月には国連東ティモール事務所(UNOTIL) (注53) の後継として、国連東ティモール統合ミッション(UNMIT) (注54) が設立された。東ティモールの今後の最重要課題は、治安回復、国内避難民の帰還、雇用対策、2007年前半の大統領選挙・議会選挙の安定的実施等である。一方、ティモール海で産出される石油・ガスからの税収を財源として2005年9月に石油基金が設置されており、今後の東ティモール経済の改善が期待される。
6月には遠山清彦外務大臣政務官が東ティモールを訪問し、7月に国連に対し同国の復興への道筋を示す遠山レポート (注55) を発出した。また、5月に在京大使館が開設され、11月には初代大使が着任した。

▲国内避難民キャンプを訪問する遠山外務大臣政務官(6月19日、東ティモール・ディリ)
天皇皇后両陛下のシンガポール、タイ御訪問及びマレーシアお立ち寄り
天皇皇后両陛下は、6月8日~15日、シンガポール及びタイを御訪問され、マレーシアにお立ち寄りになった。シンガポールにおいては、日本との外交関係樹立40周年に当たる2006年、初めて国賓として御訪問されるとともに、タイにおいては、プミポン国王陛下即位60周年慶祝式典に御出席された。また、両国ご訪問の途次立ち寄られたマレーシアについては、1991年ご即位後初の御訪問をされて以来15年ぶりの御訪問となった。 |
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