第4章 国際社会で活躍する日本人と外交の役割


第3節 日本企業に対する支援

(1)官民連携による日本ブランドの発信(総論)

 グローバル化が進展する中、日本企業の海外活動に必要な環境を整えるとともに、国際的に活躍する個人や企業が培ってきた信頼、評価、賞賛などを基盤に、いわゆる「日本ブランド」を発信し、これを広めていくために官民連携を一層強化する必要性は近年ますます高まっている。外務省としても海外市場における日本企業の活動への支援は、日本企業の国際競争力の強化や経済の活性化の重要な要素であると考えている (注1) 。このため、日本企業が直面している問題について、企業から幅広く意見を聴取しながら、米国、欧州連合(EU)との間で規制改革に関する対話・協議を行い、相手国・地域の具体的な改善を求めている。また、「知的財産立国」を目指す日本としては、海外市場における日本企業の知的財産の保護を強化していく必要があるとの考えの下、二国間、多国間の協議・交渉を通じて、知的財産権の保護強化及び模倣品・海賊版対策のための協力を、各国に働きかけている。さらに、投資協定、租税条約、社会保障協定の締結といった法的、制度的な基盤の整備を進めている。




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