第3章 分野別に見た外交 |
(1)日本の外交・安全保障の基盤の枠組みづくり 日本の外交・安全保障の基盤を強化するために、日米安全保障条約の円滑かつ効果的な運用が引き続き重要である。こうした観点から、現在、在日米軍の兵力態勢見直しをはじめとする主要課題を日米安全保障条約及び関連取極と整合的な形で進めるとともに、在日米軍駐留経費負担に係る新たな特別協定締結のための作業を進めている(2006年1月23日に署名)。また、東アジアの安全保障環境を整備する観点から、重要課題である日朝国交正常化や日露平和条約の締結等に向けた交渉に引き続き取り組んでいる。 テロとの闘いも、日本の平和と安全の確保に当たって重要な課題である。日本は、テロに対して断固とした姿勢をとってきており、テロを防止・根絶するための国際的な枠組みづくりに取り組んでいる。その一環として4月に採択された核テロリズム防止条約に署名した(9月)ほか、7月に採択された核物質防護条約の改正や10月に妥結した海洋航行不法行為防止条約の改正に関する交渉に参画した。現在、必要な国内法の整備を経てこれらの条約を早期に締結すべく、関係省庁の間で作業が進められている。 |
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