第3章 分野別に見た外交


(3)マネジメント・事務局改革

 9月の「成果文書」には、イラク石油・食糧交換計画不正疑惑等を受け、国連マネジメント改革と事務局の合理化について、以下のような具体的改善事項が盛り込まれた。

(1)財政的・人的資源の効率的活用(5年を超えたすべてのマンデート(業務)の見直し、職員の勧奨退職の実施)

(2)事務総長の管理面での責任(管理責任の効果的遂行)

(3)監査機能の強化(内部監査部の強化、国連の監査システムに関する外部独立評価の実施、総会に属する独立監査諮問委員会の設立)

(4)倫理規範の策定・倫理室の設立

 日本は国連がより効果的・効率的に機能するためには、マネジメント・事務局改革を緊急に進めていくことが必要との考えの下、2006~2007年度国連予算審議に際し主導的役割を果たした。上記予算の承認に当たり、事務総長の支出権限が6か月分相当額に制限されたことを受け、日本としては、マネジメント改革、特にマンデートの見直しを推進していく考えである。

▲エリアソン国連総会議長と握手する山中外務大臣政務官(12月5日、ニューヨークの国連本部)




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