第2章 地域別に見た外交 |
6.地域協力・地域間協力
【総 論】 大きな「機会」を享受し、同時に「挑戦」に直面している今日のアジアで、東アジア共同体に向けた動きがかつてない高まりを見せている。東アジア共同体は経済・社会面を中心とした地域協力の促進を通じて、繁栄し、安定し、協調的な東アジアを実現しようとするものである。同時に、台頭する中国とインドという2つの大国を、東アジア地域の平和と繁栄に対して建設的に貢献する国として迎え入れていこうという取組でもある。 2005年は、このような地域環境の大きな変化の下、初の東アジア首脳会議(EAS)が開催され、歴史的な年になった。日本はこの一年、EASの準備過程などで、東アジアの一層の平和と繁栄を確保するため様々な提案を行い、新しい地域秩序づくりに貢献してきた。また、ASEAN+3など従来の枠組みでの協力、さらには東アジアと米州諸国、欧州諸国を結びつける地域間協力として、APECやASEMにおける協力も積極的に推進した。 |
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