第2章 地域別に見た外交 |
(8)フィリピン
税制改革及び徴税能力強化等を通じた財政赤字解消や反政府勢力との和平等、中長期的な重要課題が山積する中、6月に前年の大統領選挙の際のアロヨ大統領不正疑惑が浮上し、下院では大統領に対する弾劾請求が提出された。請求は9月に棄却されたが、市民団体等による大統領退陣を求める動きが続いた。アロヨ大統領自身も政治制度に問題があるとして、7月の施政方針演説で、憲法改正を行い大統領制から議院内閣制への移行を進めていくことを表明した。現在、憲法改正諮問委員会が草案作成を進めている。 日本との関係では、1月に谷垣禎一財務大臣がマニラを訪問、5月にはロムロ外務長官がASEM外相会合及びASEAN+3非公式外相会議出席のために訪日し、「愛・地球博」も視察した。また、5月に大野防衛庁長官、6月に川口順子総理大臣補佐官がマニラを訪問し、9月にドゥラーノ観光長官が「愛・地球博」の賓客として来日した。 |
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