第2章 地域別に見た外交 |
3.東南アジア
【総 論】 ASEAN諸国は、ASEAN共同体形成を共通目標として、結束を強めている。鳥及び新型インフルエンザ等の感染症、テロ、国境を越えた犯罪等、新しい課題に協力して対処するとともに、2005年は特に、前年12月に発生したスマトラ沖大地震及びインド洋津波による被害からの復興に取り組んだ。 日本とASEANは30年の友好と信頼の歴史を有するパートナーであり、日本はASEANの政治的・経済的発展のために大いに協力してきた。東アジア地域全体の安定と繁栄のためには、政治的・経済的に安定し健全なASEANの存在が不可欠である。日本とASEANの関係も、援助国と被援助国の関係から、対等の立場で東アジア地域全体の課題に対処する「戦略的パートナーシップ」へと変貌してきている。2005年は、こうした新しい時代の日・ASEAN関係の在り方が明確になった年であった。 |
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