(アフリカ地域)
2005年は、インドネシアでアジア・アフリカ首脳会議が開催され、G8グレンイーグルズ・サミットではアフリカ問題が主要議題となり、また国連首脳会合やWTO第6回閣僚会議(香港閣僚会議)ではアフリカの抱える問題への対応が主要な論点となるなど、アフリカが国際社会の注目を集めた「アフリカの年」であった。またアフリカは、アフリカ連合(AU)を通じた地域協力及び統合の動きを強めており、とりわけ国連安保理改革問題等ではその数の力の大きさを世界に示すこととなった。アフリカは依然として貧困や紛争等多くの課題を抱えており、スーダンでは、政府とスーダン人民解放運動・軍との間で20年以上にわたった内戦を終結させる包括的和平合意の署名式典が行われた一方で、同国西部のダルフール地域では、2003年以降続いている政府軍と反政府勢力間の衝突等を理由に発生した難民・国内避難民により、治安・人道状況が深刻化している。
▲ウガンダで現地住民に稲栽培の技術を指導するJICA専門家(写真提供:JICA)
日本は、国際社会の責任ある国として、アフリカが国際社会における日本の理念実現を目指す際の強力なパートナーとなり得るとの観点等から、積極的な外交を展開してきた。特に「アフリカの年」であった2005年には、それを更に強化し、アジア・アフリカ首脳会議で小泉総理大臣は、3年間でアフリカ向けODAを倍増することを表明したほか、アジアの経験をアフリカ開発にいかすためのアジア・アフリカ協力の強化等を表明した。
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