第２節　外交政策に対する世論の理解と支持の形成

【総論】
　国益に立脚した外交を展開していくためには、外交政策について国民に情報を分かり易く発信・提供し、また、日本外交のあり方について国民と幅広く意見交換を行うことによって、国民から理解され、支持されることが重要である。
　そのためには、外務省がその政策の内容・背景を、適時に、分かり易い形で国民に提供することが不可欠である。
　特に、最近の国際関係の緊密化に伴い、国際情勢の変化や外交問題が国民の生活に直接影響を及ぼすことが多くなり、外交政策に対する関心は一層高まっている。外務省としては、このような高まりゆく国民の関心に的確に応え、説明責任を十分に果たしていくことが必要である。また、めまぐるしく変化する国際社会の中で、日本の国益を最大化し、より良い国際秩序を構築していくために、政府が、先見性をもって新たな考え方を提示することも不可欠である。このような観点から、様々な媒体を利用して積極的な広報を行い国民の理解を求めていくことが重要である。