第2章 地域別に見た外交 

ニュージーランド
 クラーク首相の率いる労働党政権は、2003年も高い支持率を維持した。一方、野党第1党である国民党への支持率は低迷したまま推移しており、こうした状況を受け10月には同党の党首交代が行われた。経済面では、プラス成長(2003年9月末の対前年度比GDP成長率は3.9%)を続けているが、ニュージーランド・ドル高が続いており、経常収支赤字は悪化している。
 ニュージーランドは、アフガニスタンでの「不朽の自由作戦」の一環として海上封鎖作戦に参加し、また、地域復興支援チーム(PRT)に参加するため、約100名の軍要員をバーミヤンに派遣している。また、対イラク武力行使に関し、ニュージーランドは多国主義の原則、国際法、国連安全保障理事会の役割を支持し、イラクに対する単独行動を支持しないとの立場をとったが、戦後復興には積極的に貢献しており、施設部隊を中心とした軍要員を9月からイラク南東部に派遣している。
 日本との関係では、ハント国会議長が訪日したほか、閣僚レベルの往来が活発に行われ、両国関係の友好促進に寄与した。

 

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