資料編 > 3 > (10) > (ア)APEC閣僚共同声明(骨子)
(2001年10月18日、於:上海)
序文
○昨年来の日米欧の経済減速及び米国におけるテロ攻撃により世界・地域経済の否定的な見通しが高まる一方、APEC地域における中長期的な成長の見通しへの自信を確認。 構造改革の重要性を強調。
テーマ1:貿易及び投資の進展
○WTO閣僚会議における新ラウンド立ち上げの必要性が高まっていることを認識。新ラウンドの議題については、(イ)更なる貿易の自由化及び規律の強化を含み、(ロ)特に途上国の関心を含むすべてのメンバーの関心を反映し、(ハ)21世紀における課題に対応し、(ニ)持続可能な開発の目標を支持するものとすべきであり、また、バランスが取れ、十分広範なものとすることで合意するよう呼びかけ。
○電子商取引に関する関税不賦課のモラトリアムの第5回WTO閣僚会議までの延長に合意。WTO上の義務の能力構築に関する「戦略的APEC計画」の重要性を再確認。
○電子フォーマットでの個別行動計画(IAP)の提出を歓迎。IAPピア・レビュー・プロセスの強化提案を承認。
○95年以降の動きを反映させた大阪行動指針(OAA)第I部の更新を承認。
○非関税措置(NTMs)分野の共同行動計画の拡大、貿易円滑化に関するAPEC原則の策定等の共同行動計画の成果を歓迎。税関手続の簡素化・標準化に関する改正京都規約議定書の早期採用を奨励。
テーマ2:グローバル化及びニュー・エコノミーによる利益の共有
○人材養成が、グローバル化の挑戦に対応するために重要な手段と認識。5月に北京で開催された「人材養成ハイレベル会合」等のイニシアティブを賞賛。「北京イニシアティブ」のフォローアップとしての「人材養成促進プログラム」を歓迎。
○9月に熊本で開催されたAPEC人材養成大臣会合の成果を歓迎するとともに、グローバル化の文脈における人材養成戦略の実質的な進展を賞賛。
○エコテク作業の効率的な調整を確保すべく、エコテク小委の機能及びマンデートの見直しを指示。人材養成分野を出発点とするエコテク分野における行動計画(EAP)の策定を歓迎。人材養成分野での協力の実質的な拡大に向けたEAPの役割を確認。
○OAA第II部の共同行動/対話部分の改訂の承認。
○バイオテクノロジーに関する政策レベル対話の提案を歓迎。
テーマ3:持続的経済成長の促進
○経済法制度整備等市場機能の強化関連イニシアティブを承認。競争及び規制改革向上のためのAPEC原則実施に向けた研修プログラムを歓迎。
○長期的、前向き且つ行動志向的なe-APEC戦略を承認。
○ペーパーレス貿易分野の個別行動計画、明年の貿易担当大臣会合での報告を指示。
○経済委員会による報告書を歓迎。
○財務大臣プロセスとSOMプロセスの連携強化を歓迎。現下の経済情勢に鑑み、両プロセス間の情報交換の重要性を強調。
○ソーシャル・セーフティ・ネット(SSN)強化提言を歓迎。エネルギー安全保障イニシアティブを承認。ABAC報告書を歓迎。女性の統合のためのアドバイザリー・グループのマンデートの2002年末までの延長を承認。