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エルバラダイ事務局長は、7日、細田官房長官を表敬し、北朝鮮の核問題、イランの核問題及び韓国の保障措置問題等について意見交換を行った。
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外務省関連では、町村外務大臣が訪米中で不在であったため、エルバラダイ事務局長は、7日、逢沢外務副大臣及び谷川外務副大臣と個別に会談(谷川副大臣はワーキング・ディナー)を行った。
(イ) |
逢沢副大臣との会談においては、核不拡散体制の強化が重要であるとの共通認識の下、北朝鮮の核問題、イランの核問題及び韓国の保障措置問題を中心に意見交換が行われた。北朝鮮の核問題につき、副大臣より、北朝鮮の全ての核計画を信頼のおける国際的な検証の下で完全に廃棄することが不可欠であり、引き続き求めていく考えである旨述べたのに対し、事務局長よりは、北朝鮮の核問題は、国際的な核不拡散体制への最も深刻な挑戦である、本件解決に向けては、対話を通じた解決以外には方法はない旨述べた。イランの核問題については、副大臣より、イランのウラン濃縮関連活動の再開に対する懸念を表明したのに対し、事務局長よりは、濃縮関連・再処理活動の停止が完全に守られていないことは深刻な問題である旨述べた。また、韓国の保障措置問題については、副大臣より、本事案につき我が国としても重大な関心を有している、本件についてもIAEAが主導的かつ適切に対応してきていると認識しており、本件が早期に解明されることを期待している旨述べたのに対し、事務局長よりは、IAEAとして調査中である、これまでのところ韓国からは非常に良く協力してきている旨述べた。
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(ロ) |
谷川副大臣との会談においても、核不拡散体制の強化を中心に意見交換が行われ、副大臣より、IAEAが国際的な注目を浴びる中、エルバラダイ事務局長のリーダーシップの下で活発な活動が展開されている点につき敬意を表し、事務局長より、核拡散を防止するための保障措置とともに、核を所持しようとする国が抱く不安を除去する活動についても引き続き力を注いでいきたいとの発言があった。
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(3) |
また、エルバラダイ事務局長は、7日及び8日、棚橋内閣府科学技術政策担当大臣、中山文部科学大臣、中川経済産業大臣、近藤原子力委員会委員長等と個別に会談を行い、我が国の原子力政策全般、原子力施設に対する保障措置、原子力産業の現状と課題等について意見交換を行った。
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