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軍縮・不拡散


IAEA(国際原子力機関)第48回総会の概要


平成16年10月1日


1.概要

(1) 9月20日より24日まで、ウィーンにおいてIAEA(国際原子力機関)第48回総会が開催され、我が国政府代表として、茂木内閣府特命担当大臣(当時)が出席した。茂木大臣には、近藤原子力委員長、早田原子力安全委員、天野軍科部長、塩沢内閣府審議官等が随行した。

(2) 茂木大臣は、総会初日に一般演説を行った(演説順位第6位)ほか、エルバラダイIAEA事務局長、エイブラハム米国エネルギー長官、ルミャンツェフ・ロシア原子力局長官との会談、及び関係国の代表を招いた昼食会を行い、北朝鮮やイランの核問題、IAEA保障措置等に関する意見交換を行った。

(3) 今次総会は、保障措置の強化等幾つかの議題に関する決議の文言調整に時間を要したため、最終日の午後の会議時間が延長されたが、それ以外には会議時間の延長もなく、全般的には円滑に進行した。


2.主要な議題

(1) 北朝鮮
 北朝鮮が包括的IAEA保障措置を即時に受け入れ、完全かつ効果的に実施する上でIAEAと協力することを求め、如何なる核兵器計画についても、IAEAの本質的な検証上の役割を維持しつつ、迅速かつ透明性のある検証可能なかつ不可逆的な形で廃棄すること等を求める決議が採択された。

(2) 中東
 中東非核化地帯実現に向けた努力の継続を求めるとともに、NPTを含む不拡散体制への関係国の遵守を慫慂する決議が採択された。

(3) 保障措置の強化
 追加議定書を署名していない、または、発効させていないすべての国に対して、可及的速やかに署名・発効をさせること等を求める決議が採択された。

(4) 原子力安全
 「放射線源の安全とセキュリティに関するIAEA行動規範」の改正が理事会で承認されたことを歓迎するとともに、放射線物質輸送の安全に関する行動計画の承認を歓迎すること等を内容とする決議が採択された。

(5) 原子力科学技術
 持続可能な開発に係る加盟国の基本的な要請を満たすべく、同分野でのIAEAの活動継続の必要性を強調するとともに、原子力技術の農業・医療分野への応用、原子力知識の普及、革新炉の開発に関する国際協力の重要性を強調する決議が採択された。

(6) 核セキュリティ:核テロ対策
 核物質防護の強化、核物質防護条約の改正、核物質及び放射性同位元素の不法移転防止等、核セキュリティ対策の推進を内容とする決議が採択された。

(7) 技術協力
 技術協力活動を強化する必要性を強調するとともに、加盟国に対して技術協力基金への支払いを求めること、また、我が方が主導する責任分担の原則に立脚し、受益国も負担額の支払い義務を負うこと等を内容とする決議が採択された。

(8) 予算
 対前年度比約13百万ドル増となる総額281百万ドルの2005年度通常予算案が承認された(保障措置予算は、対前年度比約7百万ドル増となる109百万ドル)。また、通常予算とは別に、IAEAの所在するウィーン国際センターの警備体制強化のための総額5百万ドルの2004年補正予算案も承認された。



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