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トップページ > 各国・地域情勢 > アフリカ |
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8月3日(日)、国連大学において、外務省等の後援で、TICAD III に向けた「NGO国際シンポジウム」が開催された。当シンポジウムは、アフリカの開発について現状を把握し、NGOとしてアフリカの開発にどのような貢献が出来るかを主要なテーマとして、アフリカから9人のNGO代表を招くとともに、日本のNGO関係者、学生、一般市民の方々約300人の参加者を得て、活発な議論が行われた。 オープニング・セッションは、後援者を代表して外務省の五月女NGO担当大使が開会の挨拶を行った後、アフリカのNGO(ENDA-TM)代表のソコナ氏が、93年から始まったTICADの10年の歴史に触れ、TICADは日本とアフリカの関係の緊密化に役立ってきたこと、TICAD II では行動計画が策定されており、具体的行動を起こす時期に来ているとの趣旨の基調講演を行った。 その後、紛争予防、HIV/AIDS・感染症、農村開発、債務等アフリカの直面する課題ごとのプレゼンテーション及び意見交換が行われた。 【紛争予防】 アフリカ代表のパネリストより、自らが少年兵であった体験等も踏まえ平和構築の重要性、特に紛争後の武装解除、動員解除、兵士の社会復帰(DDR)の重要性を強調し、これを受けて、日本のNGOとして如何なる貢献が出来るか、アフリカ諸国は日本に何を望んでいるか等の質問が出された。 【HIV/AIDS】 パネリストより、アフリカにおけるエイズは極めて深刻な状況であり、国レベル、民間レベル、あらゆるレベルの取り組みが必要であること、その予防、治療ともに必要であること、更に世界エイズ・結核・マラリア基金は重要であり、基金への一層の拠出が必要とされる等の説明があった。これを受けて、エイズ治療薬の特許権の問題がアフリカでの治療薬の購入の阻害要因となっているのではないか、エイズ予防に向けた啓発活動の実態はどうか等の質問があった。 【農業開発】 パネリストより、貧困層の大半は地方に居住しており、更にその大半は農業に従事していること、農業開発とともに教育、保健、水供給等の改善を含む農村開発が重要であること、外国からの支援については政府間援助のみならず、市民社会を通して実施されるべき旨の説明がありました。 質問事項等としては、アフリカの農業プロジェクトの成功事例はあるか、農業政策についても市民社会の関与が求められる等の意見が挙げられた。 【債務問題】 パネリストより、アフリカ諸国は重責債務に苦しんでおり、債務帳消しが何よりも必要であること、また、債務問題については、債務返済のリスケジューリング、救済措置等が世銀、IMFを中心とするドナー主導で進められていることが問題である等の説明があり、これに対しては、債務帳消しは果たして必要な、有効な措置であるか、被援助国政府側に腐敗の構造がある中で債務帳消しは効果があるのか等の質問があった。 アフリカより参加したNGOによる問題提起を踏まえ、極めて活発な議論が行われ、アフリカの開発に関心を有する多数の方々がアフリカの実情につき理解を深めることとができ、来たるべきTICAD III に向けた良いオリエンテーションの機会となったものと思われる。このシンポジウムの成果は、最終的にはTICAD III に対しての「NGOからの提言書」としてまとめられる予定とのことである。 |
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