外務省 English リンクページ よくある質問集 検索 サイトマップ
外務省案内 渡航関連情報 各国・地域情勢 外交政策 ODA
会談・訪問 報道・広報 キッズ外務省 資料・公開情報 各種手続き
トップページ 各国・地域情勢 アジア
アジア
世界地図
アジア 北米 中南米 欧州(NIS諸国を含む) 大洋州 中東 アフリカ
六者会合(概要と評価)


I.六者会合
  1. 日程

    (1) 日時、場所:平成15年8月27日~29日、於:北京釣魚台国賓館

    (2) 会合の流れ

    (イ) 27日:開幕式、全体会合、二国間会合
    (ロ) 28日:全体会合
    (ハ) 29日:閉幕式

    (3) 各団長

    日 本 藪中大使
    米 国 ケリー国務次官補
    韓 国 李秀赫(イ・スヒョク)外交通商部次官補
    中 国 王毅外交部副部長
    ロシア ロシュコフ外務次官
    北朝鮮 金永日(キム・ヨンイル)外務次官

  2. 六者会合で表明したわが国の立場

    (1) 核兵器開発問題について、北朝鮮は、全ての核兵器開発計画を完全に、不可逆的に、かつ検証可能な形ですみやかに廃棄する必要がある。

    (2) 米国を含めて北朝鮮に対する敵視政策を有している訳ではない。北朝鮮の安全保障上の懸念への対応については、北朝鮮が核廃棄を然るべく行うことを前提に、六者会合のプロセスにおいて、議論を深めていくことは可能。

    (3) 弾道ミサイル問題、生物・化学兵器につき言及。

    (4) 北朝鮮が核廃棄に向け具体的措置をとるなら、北朝鮮に対するエネルギー支援について適切な時期に議論を深めていくことが可能。

    (5) 日朝平壌宣言に基づき、諸懸案を解決し、北東アジア地域の平和と安定に資する形で正常化を行う、というわが国の基本方針に変更はない。
     核及びミサイル問題更には拉致問題は日朝国交正常化の前に解決されなければならない。日朝国交正常化があってはじめて北朝鮮に対する経済協力を実施することとなる。拉致問題については、日朝間での具体的話し合いを通じて解決していく考えであるが、問題の包括的解決を図る上で、拉致問題の解決が不可欠。

  3. 王毅中国外交部副部長によるホスト国総括

     本会議総括に当たり、王毅外交部副部長が行った記者会見のポイント以下のとおり。

    (1) 六者会合の参加者は、対話を通じて核問題を平和的に解決し、朝鮮半島の平和と安定を維持し、恒久的な平和を切り開くことに同意した。

    (2) 六者会合の参加者は、朝鮮半島の非核化を目標とし、北朝鮮側の安全に対する合理的な関心を考慮して、問題を解決していく必要があることに同意した。

    (3) 六者会合の参加者は、段階を追い、同時的又は並行的に、公正かつ現実的な解決を求めていくことに同意した。

    (4) 六者会合の参加者は、平和的解決のプロセスの中で、状況を悪化させる行動をとらないことに同意した。

    (5) 六者会合の参加者は、ともに対話を通じ相互信頼を確立し、意見の相違を減じ、共通認識を拡大することに同意する。

    (6) 六者会合の参加者は、協議のプロセスを継続し、可能な限り早期に外交経路を通じ、次回会合の場所及び日時を決定することに同意した。


II.日朝間の接触
  1. 8月28日の接触

    (1) 拉致問題及び核問題につき協議し、拉致問題については、日本側より拉致被害者御家族の帰国と真相究明を強く求めた。

    (2) 先方は、拉致被害者の日本帰国につき、日本が約束を破った等従来の主張を繰り返した。

  2. 8月29日の接触

    (1) 北朝鮮の金団長より、日朝間には、日朝平壌宣言というしっかりした基礎がある、拉致問題を含めた日朝間の問題は、日朝平壌宣言に則って一つ一つ解決していきたい、日朝双方が互いに日朝平壌宣言を履行していくことが重要である、と発言。

    (2) 藪中団長より、以下の通り発言。

    (イ) 日本側としても、日朝平壌宣言を履行していく考えである。

    (ロ) 拉致問題の解決、特に、拉致被害者御家族の帰国については、人道上の問題として、是非、早期の解決が図られるよう、北朝鮮側の前向きな対応を求めたい。

    (ハ) 日朝間の問題を解決するため、引き続き話し合っていきたい(これに対し、先方より、そのようにしたい旨応答。)


III.評価
  1. 核開発問題、地域の平和と安定に重大な影響を及ぼす問題に利害を持つ六者が一堂に会し、真剣に議論できたことに大きな意義。

  2. わが国としても、核問題のみならず、拉致やミサイル問題の解決の重要性を北朝鮮側に明確に伝達。

  3. 六者会合のプロセスは非常に貴重であり、このプロセスの継続が北朝鮮の核開発問題の平和的・外交的解決にとって不可欠。次回会合が早期に開催され、解決に向け更に進展することが必要。

  4. 可能な限り早期に日朝の話し合いの場を設ける必要がある。


目次
外務省案内 渡航関連情報 各国・地域情勢 外交政策 ODA
会談・訪問 報道・広報 キッズ外務省 資料・公開情報 各種手続き
外務省