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我が国は、北東アジアの平和と安定に向け、六者会合のプロセスを通じて、北朝鮮の核廃棄を実現し、問題の平和的解決を図ることを基本として今次会合に臨んだ。
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(2) |
25日より開催された六者会合では、核問題に関し率直且つ実質的な意見交換が4日間に亘って行われた。26日夕刻からは成果文書に関する作業が並行して行われ、28日に閉幕した。共同文書への合意は実現しなかったが、議長声明(別添)が発出された。
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(3) |
第2回六者会合を通じ、核問題については全体として以下のような成果が得られ、一歩前進の方向へ。
(イ) |
関係六者の間で、朝鮮半島の非核化が共通の目標であることを改めて確認した。
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(ロ) |
北朝鮮による、すべての核計画の完全、検証可能かつ不可逆的な廃棄(いわゆるCVID)の重要性につき、多くの参加者の間で認識が深まった。 |
(ハ) |
いわゆる「調整された措置」という形で核問題に取り組んでいく旨一致した。 |
(ニ) |
本年の6月末までに北京で第3回会合を開催すること、及び、その準備のため作業部会を設置することで認識が一致した。
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(4) |
但し、特に以下の2つの論点については六者間の立場の違いが依然大きく、今後の展開については予断を許さず。
(イ) |
日米韓は、北朝鮮に対し、「すべての核計画」の完全、検証可能かつ不可逆的な廃棄を求めていくとの立場であるが、北朝鮮は原子力の平和利用は認められるべきであり、廃棄の対象を「核兵器開発計画」に限定すべきであるとの立場である。 |
(ロ) |
ウラン濃縮計画につき、日米韓は北朝鮮に対し同計画の存在を認めるべしと主張しているが、北朝鮮はこれを否定した。
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