平成12年度中南米諸国青年日本研修計画
パナマ及びカリコム諸国金融セミナー
- 外務省は、平成12年度中南米青年日本研修計画に基づき、パナマ及びカリブ共同体(カリコム)諸国の金融政策に携わる若手指導者18名を3月21日(水)から31日(土)まで日本に招待し、金融制度の在り方yはわが国の金融政策等に関するセミナーを行った。また、一行は講義を受ける他、金融機関の視察を行った。この他、関西地方を訪問し、日本文化などにも触れる機会を持った。
- パナマ及びカリブ共同体(以下、カリコム)加盟諸国の多くは、オフ・ショア金融を主要産業としているが、その一部は、昨年6月、資金洗浄に関する予防案を検討するための国際的枠組みである金融活動作業部会(FATF)により資金洗浄対策に非協力的な国・地域として認定・公表され、是正措置を早急にとることを求められた。
また経済開発協力機構(OECD)は、昨年6月に公表したタックス・ヘイブン・リスト掲載国に対し2005年末までに有害な税制を除去するよう働きかけており、パナマ及びカリコム諸国の一部に対してタックス・ヘイブンにつながる有害な税制を除去するよう求めた。
- 日本政府は、昨年8月のパナマ外相の訪日時及び昨年11月に東京で開催した日・カリブ閣僚レベル会議において、資金洗浄及びタックス・ヘイブン問題についてこれら諸国と対話し、問題解決に協力していくことの重要性を表明した。その具体的協力の一つとして本件セミナーを開催し、パナマ及びカリコム加盟諸国より金融分野の政策立案等に携わる若手指導者を招聘し、日本の金融制度について理解を深めさせるとともに、資金洗浄及びタックス・ヘイブンに対する国際的取組み及び対策等について意見交換を行い、パナマ及びカリコム諸国の今後望ましい対策をとることを側面的に支援した。
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