品目 |
UNSCOM報告 |
UNMOVIC報告 |
イラクの自己申告した生産(取得)量等 |
廃棄実績等 |
評価(残る主要な疑惑) |
評価 |
化学兵器弾薬
(砲弾等) |
約56000発
(湾岸戦争以後にUNSCOMにより確認された保有量) |
約40000発
(UNSCOM監視下で廃棄)
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約900発
(約15000発が通常兵器に転用されたことは確認) |
300個~350個のR-400爆弾、550発のマスタード砲弾が行方不明 |
化学剤:
マスタード、
サリン、タブン等 |
約3860トン |
411トン
(UNSCOM監視下で廃棄)
|
イラクは、大量の化学兵器(化学剤や弾薬)を一方的に廃棄したと主張しているが、根拠文書等がなく、検証されていない。 |
・6526発の空中投下爆弾(化学剤約1000トンに相当)に関する行方が不明。(主にマスタード、更にサリン、タブン)
・湾岸戦争中破壊されたとする160個の空中投下爆弾(サリン)については疑問が残る。また、イラクがサリン類の生産能力を有する可能性あり。
・イラクはタブン30トンを廃棄したと申告したが、残っている可能性あり。 |
VX
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3.9トン
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1.5トン
(イラク申告量) |
2.4トン以上が未確認 |
・廃棄量については検証が出来ていない。 |
化学剤前駆物質
(※前駆物質とは、化学反応において目的とする生成物の前段階にある一連の物質) |
約3920トン |
2610トン
(UNSCOM監視下で廃棄) |
約1300トン以下
(イラクが湾岸戦争で破壊、または一方的に廃棄したと申告したものの量は未確認) |
・VXの主要な前駆物質の計量に重大な不一致が存在。
・タブン、ソマン等の前駆物質の申告、説明が不十分 |
品目 |
UNSCOM報告 |
UNMOVIC報告 |
イラクの自己申告した 生産(取得)量等 |
評価(残る主要な疑惑) |
評価 |
ボツリヌス毒素 |
約19000リットル |
約19000リットル以上
(申告の裏付けがなく、申告量の2倍は生産されたと考えられる。また、イラクが一方的に廃棄したとする数量は確認できない。) |
・イラクは、生産されたボツリヌス毒素の合計は、19000リットルと申告しているが、UNSCOMは量が確認出来ず少なくともその2倍を生産することも可能であったとしている。
・アル・フセインミサイルの弾頭及びR-400爆弾に充填されたことに疑問はないが、実際の数値は不明。 |
炭疸菌 |
約8400リットル |
約8400リットル以上
(申告の裏付けがなく、申告量の3倍は生産されたと考えられる。また、イラクが一方的に廃棄したとする数量は確認できない。) |
・イラクは炭疽菌の合計生産量を8445リットルと申告しているが、更に湾岸戦争中に7000リットル生産したとの情報がある。
・約10000リットルの炭疽菌が廃棄されず残っていると考えられる。 |
アフラトキシン |
2200リットル |
2200リットル以下
(申告の裏付けがなく、申告量は生産できなかったと考えられる。また、イラクが一方的に廃棄したとする数量は確認できない。) |
・イラクの申告によれば、2200~2390リットルのアフラトキシンを製造したとされるが、記録が無く確認できない。 |
生物兵器弾薬(爆弾等) |
225発 |
157発以上
(イラクが一方的に廃棄したとする数量は確認できない。) |
・検証可能な情報不足のため、イラクの申告を検証できない。 |