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イラク情勢(最近の動き)

2月24日 8:30

 2月24日8時半までの主な新たな動き。

 主な動き

23日11時(日本時間17時)頃より、イラク訪問中のア ナン国連事務総長とアジズ・イラク副首相が共同記者会見。
●上記記者会見におけるアナン事務総長の発言ポイント以下の 通り。

  • 22日午後、自分はフセイン大統領と会談し、その結果、国連による大量破壊兵器破棄に関する査察の問題につき合意に達 した。
  • 合意は既に署名済みであるが、その内容は安保理にとって受入れ可能であり、関連安保理決議の履行にとっての主要な障害 を取り除くものであると信じている。24日にNYに帰任し、直ちに安保理に本件合意の内容につき報告する所存である。
  • (質問に答え)合意の中には、如何なるタイムリミットもデッドラインもないことを断言できる。
●上記記者会見におけるアジズ副首相の発言ポイント以下の通り。
  • 事務総長が述べたとおり、我々は本件について最終的な合意 に達した。
  • 我々は、更に、イラクが今後とも事務総長及び国連と協力を 続けることについても合意した。
  • イラクのプライオリティは、対イラク制裁の解除にあり、同 制裁が人道的、法的及び客観的観点から近く解除されることを 望む。
クリントン米大統領は23日午後3時40分(日本時間24 日午前5時40分)より、記者会見にて概要以下を発表。
  • イラクは、UNSCOMに対し、即時、無条件、かつ無制限 のアクセスを付与することを文書にてコミットした。仮に、こ れは大きな「仮に」であるが、イラクが合意を履行すれば、U NSCOMはその任務を果たすことが出来る。
  • (国連事務総長による合意には、)イラクのコミットメントとしてこれまでアクセスを拒否してきた大統領サイトも含まれ ている。これらのサイトには上級外交官を伴い、デッドライン を設けずに、繰り返し査察を行うこととなった。また、その他 の施設も査察に開かれることとなる。
  • 明らかにされなければならない問題はあるが、明日(24日)のアナン事務総長の説明を待ちたい。
  • 大事なことは、イラクが何を言うかではなく、何を実行する かである。今回、イラクが合意を履行しなければ、深刻な結果 を招くこととなろう。自分は湾岸地域に展開している部隊に引 き続き留まるよう指示した。
●バグダッドの国連関係者によれば、決議986の拡大に関し、イラクは新たな配布計画のモダリティーにつき交渉を開始する ことに合意した。(報道)
●23日、イラク革命指導評議会は「今日はイラク人民が悪に 勝利した日だ」との声明を出した。

1.我が国

○23日午前、官房長官は記者会見において、「詳細については、アナン国連事務総長がニュー・ヨークに帰任し、安保理において報告することになっているので、安保理において正式な報告を受け、このことを基に適切な対応をとる方針と思っている。」と述べた。
○23日、橋本総理は、「(評価は、合意内容が)正式に 国連安全保障理事会に報告されてからだ。日本も理事国の一員であり、国連の立場を尊重しないといけない」と述べた。
○23日、柳井外務事務次官は、「アナン事務総長の外交努力を高く評価している。平和的解決のための重要な手がかりが得られた」と述べ、安保理に対する合意内容の報告の結果を待つ姿勢を示した(報道)。
○22日、訪露中の小渕外相はプリマコフ外相とイラク問題につき話し合った(日本時間22日19時40分から約20分間)。アナン事務総長の調停努力が成功することを期待し、この努力を見守ることで双方が一致した。23日、小渕外相は、「本件については安保理における正式報告を受けるまで正式コメントを差し控えたいが、日本としては、アナン事務総長が行ってきた外交努力を高く評価する。」とのプレスリマークスを発表。

2.米国

○22日、ピカリング国務次官はCNNインタビュー番組にて、「制裁解除については、安保理決議687号と深く関わる問題であり、フセインが全ての関連決議を遵守した時初めて(制裁解除は)実現すると思う」旨述べた。
22日、マカリー大統領報道官は、アナン事務総長の調停について「多くの重大な疑問がある」と慎重な見方を強調した。同日、クリントン大統領はブレア英首相との電話会談にて、「如何なる合意も注意深く検討しなければならないが、妥協の余地はない」という認識で一致(23日日経夕刊)。
○22日、ルービン国務省報道官は、合意内容の連絡が不十分なため「平和的解決のための原則が達成されたか判断できない」と指摘(報道)。
○22日、オルブライト国務長官はアナン国連事務総長から合意内容について短い電話連絡を受け、クック英外相、ヴェドリーヌ仏外相と個別に電話会談し、対応につき協議を行った。クリントン大統領も、オルブライト長官の報告に基づき、バーガー補佐官らと協議を行った(報道)。
○22日、オルブライト国務長官は、ABCテレビの番組で、「事務総長が我々の望まない合意を持ち出すこともあり得る。その場合、我々は自分たちの国益を追求する」と述べた(報道)。
バーガー米国家安全保障担当大統領補佐官は、たとえ国連とイラクが合意に達したとしても、米軍は湾岸地域に駐留し続けるだろうとの米国の確固たるラインを述べた(クウェイト発通信社報道)。
○23日のCNNテレビによれば、国防総省は、湾岸に終結した米軍兵力を少なくとも3月末まで維持する方針を決めた。

3.その他の国

(英)22日、クック外相は、BBCラジオに対し、「もしサダムが本当に進んで協力するのであれば、制裁停止はかなり近い将来に行われるかも知れない」と述べた(報道)。
 22日、クック外相は、「合意がイラクの国連決議完全遵守をもたらすなら、最も歓迎すべき事態」として慎重な表現ながら歓迎を表明した(22日時事)。
(仏)22日深夜、仏外務省は「仏はバクダッドにおける発表を喜ぶとともに、右合意が期待に適うものであることを望む。仏は、アナン事務総長の活動に完全な信頼を置いていることを改めて表明する」旨のコミュニケを発表(23日公電)。
(EU)23日に開かれた欧州連合外相理事会は議長総括の中で、「アナン事務総長がイラク危機の外交的解決に関する合意に達したという発表を歓迎する」との立場を発表した。
(露)23日、エリツィン大統領は記者団に対して、「(イラクを巡る)問題は実質的に解決した。フセインは約束した。我々は最初から危機の外交的解決を支持してきた。軍事行動はより多くの地域、国を巻き込むだけであり、反対である。」と述べた。(報道)
(スペイン)23日午前11時半(日本時間23日午後7時半)頃、マトゥーテス外相は国営ラジオにて、「スペインは外交的解決を望んでいたが、(アナン事務総長のイラク訪問で)それが達成されたかに思われる。イラクに対する圧力が決定的であった」と述べ、満足の意を表明した。
(ベルギー)23日午前7時50分(日本時間23日午後3時50分)、デレイケ外相は、「情報筋によれば、イラク危機は部分的に遠のいたと考えられるが、もちろん、最終的な合意テキストを見るまでは慎重でなければならない。いずれにしても(合意を)肯定的なニュース以外のものだとは見ていない」と述べた。
(蘭)蘭外務省広報部は、蘭政府は、アナン国連事務総長による安保理への報告を待っており、右を受けてコメントすることになる旨述べた。
(イスラエル)23日、ネタニヤフ首相は、合意につき「武力によらない解決がもたらされるのであれば歓迎する」と述べた(報道)。
(パレスチナ)22日、エラカート地方自治相はAFP通信のインタビューにて「アナン事務総長が危機の平和的解決を目指す任務に成功したことに喜んでいる」と述べた(報道)。



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