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スハルト大統領の辞任とハビビ新大統領の就任
(今後の見通し)


平成10年5月21日


 今後インドネシア情勢が安定化に向かっていくか否かを考えるに当たってのポイントは以下の通り。

(1)国軍の動き

 ウィラント国軍指令官が一致して支持を表明したが、国軍の一本化が維持されるか。

(2)国会指導者

 国会の指導者層も「ハ」大統領支持で動いている。今後の政治・経済改革の展開によって、新たな動きがあるか。

(3)アミン・ライス他の急進改革派

 アミン・ライス自身はスハルト退陣という目的を達成したが、これまでの反対運動の矛を一応おさめるのかどうか。
(注)21日、アミン・ライスは「権限委譲は完全に憲法に則って行われており、ハビビ氏を第三大統領として受け入れる。しかし、ハビビ氏を支持するかどうかは新内閣の組閣を待たなければならない。」と指摘。その上で、新内閣が明らかに「国民感情を理解する正直な人々」で構成されるならばハビビ政権を支持すると述べた。

(4)学生

 これもアミン・ライスと同様、一応の目的は達したという気持ちは強いが、ハビビを「スハルト亜流」として引き続き反対運動を続けるかどうか。

(5)マーケットの反応と国際世論等の動き

 今後マーケットの反応及び国際世論の動きが大きな注目すべき点。マーケットが果たして「ハ」新大統領に好感を持って反応するかどうか。
(注)とりあえず、インドネシア・ルピアは模様眺め(21日14時現在)。米国はスハルト辞任を歓迎しつつ、ハビビ就任については含みあり。

(6)組閣の動き

 いかなる組閣をするのか、副大統領を誰にするのか、主要閣僚をどうするのか。
(注)組閣、副大統領選任の日取りは不明。

(7)新政権の改革の方向

 新政権の課題は、経済改革と政治改革の両面である。経済改革については、IMF合意の本格実施をするかどうか、スハルト・ファミリーの優遇を廃止するか。
 政治改革でも、これ程までに高まった民主化の要求の動きに応えることができるかどうか。具体的には将来の選挙制度の改革に取り組むかどうか。
(注)19日にスハルト大統領が発表した「改革委員会」の立ち上げは、とりあえずキャンセル。

(8)スハルトの影響力

 スハルトの影響力が全くなくなるのかどうか。その関連で、ファミリーの扱いが注目される。
(注)スハルトの家族が国外にいるとの噂はあるが、真相は不明。

(9)

 経済運営でイスラム色が強まり、従来の華人の経済活動を抑制するような見直しがなされるかどうか(これ如何では上記(5)の市場の動きに影響あり)。
(注)ハビビ新大統領は「ジャワ人・軍人・イスラム」という伝統的リーダーのパターンからいけば、「非ジャワ・非軍人・イスラム」である点が特色。



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