武見政務次官開会挨拶
(第9回日・EUビジネス・フォーラム)
本日、第9回日・EUビジネス・フォーラムがここ東京にて開催されますことを心よりお喜び申し上げます。
日・EUビジネス・フォーラムは、設立以来8年の間、経済同友会の牛尾会長及びEJBFのトム・ハーディマン会長のご指導、並びに両者のスタッフの方々のご努力により、日・EU経済界の著名な指導者の間での意義深い対話の場となってきました。
ご存じのとおり、日本と欧州連合は、1991年、広範な分野における協力の強化を謳った「日・EC共同宣言」を発表し、「対話と協力」の精神に基づき、実り多いパートナーシップを発展させてきています。国際経済において、日本とEUが、米国とともに三極を形成し、グローバルなパートナーとして貿易の自由化や様々なルール作りに重要な責任を果たしていることは、言うまでもありません。
更に、日本とEUは今日、こうした貿易・経済分野に留まらず、開発途上国や紛争被災国に対する援助、社会問題、環境をはじめとする地球規模問題など、様々な課題について共に取り組み、大きな成果を挙げています。この背景には、EUが、域内の市場や諸制度を統合し一体性を高めるとともに、中・東欧諸国への拡大を目指し、新しい欧州の核となりつつあることがあります。冷戦が終わり10年を経過しようとしている今、世界のGNPの45%を占め、人、物、サービスの交流を深めつつある日本とEUが共通の課題に直面し、共に取り組む機会がますます増えてきています。
このようなグローバルな課題に貢献する日・EU関係に活力を与えてきたのは、日・EUの民間の活発な交流と協力であります。私は、このフォーラムに参加されている日・EU経済関係の最前線におられる方々が、常に日・EU協力について最も今日的でかつ取り組み甲斐のある問題を取り上げ、自由闊達に議論されることと、その示唆に期待するものであります。そして、このような努力こそが、実り豊かな今後の日・EU関係の発展を方向づける上で重要な役割を果たすと考えます。
最後に、今回のフォーラム開催のために尽力された関係者の皆様に改めて敬意を表するとともに、日・EUの民間の活発な交流と協力が益々発展することをお祈りいたしております。有り難うございました。 |